おっさんの衝動 それは 永遠衝動
2023.09.17 (Sun) : 音楽
先日、今までの人生でトップレベルのムチャなことにトライした。
その余韻と筋肉痛でぼーっとしてたが、かなり衝撃的な出来事だったので書いておこうと思う。
どんなムチャなことかと言うと・・・
パンクバンドのライブに参加してきた~!
おっさんなのに・・・
おっさんなのに・・・
おっさんなのに・・・
それは、今年テレビでよく見るあのちゃんこと「あの」がGt.+Vo.のロックバンド「I's(アイズ)」。
「あの」はアーティスト「ano」としてメジャーでソロ活動をしているが、インディーズでも4人組パンクバンドをやっていて、それがめっちゃいい感じで、以前の「2023 happy new year 、ぶっ生き返す!!」という記事でも書いたんだけれど、曲を何度も聞いてたら完全にハマってしまった。

参照:I's | ANO OFFICIAL SITE 左から、キッチン前田(Ba.)、あの(Vo.)、畝狭怜汰(Dr.)、中山卓哉(Gt.)
いろんなジャンルの音楽を聴くけど、その中でもPUNKだけは中学の時にThe CLASH(Combat Rock)とSEX PISTOLS(Never Mind the Bollocks)のアルバムに出会ってからハマって、何十年経ってもぜんぜん飽きない。10代でハマった音楽って一生聴くって言うけど、それほんとだよ。
いつしか、I's のライブに参加したいという気持ちが沸き起こり、その衝動は抑えきれなくなっていた。こんな気持ちになったのは初めてのことで、自分でも驚いている。
その機会がいつ訪れてもいいように半年前から毎日、筋力・体力作り、ストレッチ、減量などを続けてきた。
そして機会が訪れる!
EP「永遠衝動」発売記念のリリースツアー、I's pre.「The world is xxxx except for loving you」が発表される。場所は大阪と渋谷。
渋谷なら電車1本、1時間ほどだ。
「これは行くしかないだろ!」
ただいざチケットの申し込みをしようとした時に、心がめちゃくちゃ抵抗してきた。「ムチャは買ってでもしろ」をモットーに生きている人間なので、大抵のことには動じないのだが、今回はとにかく心がめちゃくちゃ激しく抵抗してくる。
おっさんなのに若者バンドのライブに参加する気恥ずかしさ、経験不足からの不安感、場違いじゃないだろうか、そもそもライブハウスに行くことが30年ぶりくらいの話なので、しかもいきなりパンクバンド、本当に大丈夫なのだろうか、ライブ中にぎっくり腰が再発したら死ぬかも、おっさんおばちゃんが一人もいなかったらきついな、「おじさんは帰れ」コールが起こったらどうしよう、次回まで精神と身体を整え直したほうがいいんじゃないのか、そもそも今回は本当にチャンスなんだろうか?などなど、次から次へとネガティブな「行かない」を正当化する理由が湧き出てきた。
しかしこれまでの経験では、心が強く抵抗することほど、やってみたらとても楽しかった。
おっさんになると日常生活では、期待や喜びなどでわくわくすることも、不安や緊張、興奮などで心臓がバクバクすることもほとんどなくなり、これまで通り刺激の無い繰り返しの毎日が続くだけ、そして死ぬまで生きるだけの人生である。
だから、わかっている。絶対にやった方がいいに決まっている。やらなければ、はじまらないし、変わらない。
半日くらい悩んだだろうか、最終的にはフジモンが私の背中を押してくれるという謎の展開に。どうゆうことかと言うと、おっさん芸人のフジモン(藤本敏史)がanoのライブやフェスによく参加しているという情報をX(旧Twitter)で発見したのだ。
なんの関わりもないが、同じおっさんがライブに参加しているというだけで、なんだか勇気が湧いてきた。
「よーし、もう、なるようになれ!!!」
数日後、ライブ当選のうれしいメールが届いた!
ライブ当日、朝から緊張と興奮で胸の高鳴りが止まらない。ソワソワして何も手につかないので、早めに行こうかと思ったが、渋谷で一人やることないし、体力も無駄に消耗したくなかったので、先行物販が始まる16時半のちょっと前に着くよう向かった。
会場はスペイン坂を上ったペンギン通りの渋谷パルコ前にある「渋谷 WWW / WWW X」というライブハウス(上の写真の建物)。
物販開始15分前に到着、すでにらしき人がそこらじゅうに立っていたが、物販の行列が見当たらず、入口にいたスタッフに聞いたらもう入ってもいいと言うので中に入ると、上り4階まで続く外階段になっていて、すでに2~3階の踊り場から列ができていた。列が長かったらあきらめるつもりだったが、おそらく前に50人くらいだったのでそのまま並び、開始から20分以内ほどで買うことができた。しかも物販のすぐ横がロッカー(400円)で、外で探す手間も省けた。
開場は18時で、まだ1時間くらいあったので、緊張を緩和するべくセンター街に行き、ラーメンと生ビールを流し込む。さらにライブハウス隣のデイリーヤマザキで缶ビールを買って流し込む。しかし緊張のせいかまったく酔えない。
ライブハウス周辺にはI'sのTシャツを着たらしき人たちが大量に立っていて、通行人が「え、何、誰か有名人が来てるの?」といった反応をしているのがなんかおもしろかった。
「あのちゃん」は有名で若い人はみんな知ってるけど、「I's(アイズ)」を知っている人はたぶん少ない。バンドも有名になってほしいとは思うが、なんせゴリゴリのロックバンドなので、現代の流行りの音楽(ボカロっぽいやつとかJ-POPなど)とはかけ離れてはいるよね。そこがいいんだけど。
いよいよ開場時間がきて、整理番号順に10人くらいずつスタッフが呼びはじめる。私の番号はB60番台だったので、たぶんだけど400~500人目くらいかと。1からA番台はたぶんファンクラブ先行で当選した人で、私が申し込んだんのはオフィシャル先行という一般販売(先着)より前の抽選のやつだったので、B番台の早めの番号だったのかと予想。ただ後の話でわかると思うけど、オールスタンディングのパンクのライブなので、順番はあんまり関係なかったよ。
なおこの渋谷WWW Xのキャパは、ネットの情報だとオールスタンディング700人で、ソールドアウトだったので、たぶんフルキャパ700人。実際、それくらい入っていたと思う。
なお入場時に払うドリンク代は600円だった。ほとんどの人がミネラルウォーターをもらっていたが、「おいそれ600円だぞ」って思った。まだ未成年なのだろうか?おっさんは、迷わず生ビール。
上の写真はB60番台で入場した景色で、だいたい前から9列目くらいかな。キャパ700人と言ってもこのスカスカでの話なので、あと100人くらいはいけるんじゃないかってくらい広くて、天井も高くて、すごく開放感があっていい感じ。私が大昔に行ってた天井が低くて激狭のライブハウスとは今はやっぱ違うなーと思った。
心配していたおっさんおばちゃんファン比率だけど、見た目判断のぱっと見だけど1割弱くらいはいた感じでちょっと安心した(笑)。あと女性ファンの比率も高くて、ぱっと見だけど3~4割くらいは余裕でいたんじゃないかと。
始まるまで立っているだけの時間は、やけに長く感じたなー。
そしてついに客電が落ち、登場曲?ちょっとまだよくわかってないんだけど、どこかで聞いたことあるような曲が流れて、まずはバンドメンバーが登場、みんなのテンション上昇。そして、フロントマン「あの」登場で、テンションがマックスに!

参照:I's (@Is___official) / X
1曲目、「Don't@me」、あののギターイントロが始まる。
「ジャジャッ、ジャジャジャジャ、ジャジャ、ジャジャジャジャ」
ギターだけなのにものすごい音圧、しかもスピーカーの音がめちゃくちゃいい!
そしてリードギター、ドラム、ベースが鳴ると、体が吹き飛ぶかと思うほどの音の洪水が体にぶち当たる!
1曲目だけど前奏だけで一気にテンションぶち上がって、私を含め後ろに居た人みんなが一斉にジャンプしながら中央へ向かってドバーっと押し寄せる。そして会場は前方に一気に圧縮されて、ぐちゃぐちゃぎゅうぎゅうの状態が形成された。そう、まさにパンクのライブのライブハウスのあの感じ。始まって数秒で私は前方5列目くらいまで移動できた。
「ドントミー、ドントミー、ザ・ワールド・イズ・ファッキン」
最初のサビのところで、みんなのボルテージは最高潮に達し、モッシュの波が右へ左へ前へ後ろへ押し寄せる。そして後ろにいた若者が私を踏み台にして(おっさんなのに容赦無し)、前方へダイブして人の上を流れていくという、1曲目からかなり激しい展開!
マジでパンク、夢にまで見た光景、最高すぎる!
なんか嬉しくて涙が出たのはここだけの話。
ただ、これ体力に自信がない私のようなおっさんは絶対に真ん中に行ったらダメなやつ。めちゃ押されるし、ダイバーがバンバン頭上を流れるし。そう察知した私は、すかさずもみくちゃになってる隙間をうまくすり抜けて左のベース前へ退避した。
この時、私の位置は前方から3列目くらい。そこからは、目の前のベース「キッチン前田」はもちろん、ボーカル「あの」のギターまで見えて、さらに「うね」の攻撃的なドラムプレイもはっきり見えるというかなり良いポジション。ただ右のギター「中山」は遠くに見えるという感じ。2列目より前は隙間があったら行きたかったけど、一度もチャンスはなかったなぁ。
1.5mくらいの距離で初めて見た本物の「あの」は、もうテレビのそのまんま、本当に顔が小さくて、細くて、背が高くて、怖いくらいのオーラを放っていた。
2曲目、「悪の花瓶」、生で聴くこの曲は、マジで鳥肌モノ、こいつはヤバいです。
ここから先は、ほとんど記憶が飛んでて、うる覚えだけど下記の曲はやったと思う。ただ1曲だけ聞いたことがない曲があった。
DON’t COMMIT SUICIDE
僕の春
プール・サイド・スーサイド
あなろぐめもりー
不毛戦争
アンダーすたんどYou
夢る夢る
ラス前が「きるみーべびぃ」、この曲めっちゃ好きだから、爆音で聴けて、マジで最高だった。観客もめちゃくちゃ盛り上がって、ダイバーが目の前を次から次へと流れていくという、とても素敵な景色が広がっていたよ。
そしてラストがEPのタイトル曲「永遠衝動」、めっちゃ激しいツービートの曲で、ちょっと速すぎてノリ方がわからなかったけど、もう会場はぐっちゃぐちゃ、ダイバーは大渋滞、立ってるのがやっとといった感じ、そして全員で大合唱、気持ちよかったなー。
アンコールは2曲、まずは「青虫」、泣ける曲、生歌はマジでヤバい。最後は「はっぴーえんどろーる」、みんな大好き、みんなハッピー、ここにいた全員が、このライブのエンドロールに刻まれる。
清々しい余韻を残し、終わった、と思ったら、まさかのダブルアンコール!
「永遠衝動」2回目がキターーー、マジヤバ、怒涛のラストスパート、死人が出るじゃないかと思うくらいの大盛りあがり!
曲の最後の方で、前をみたら「あの」がいなかったので、あれと思ったら、私の横1mくらい先をクラウドサーフしながら歌ってた!

参照:あの (@aNo2mass) / X
それを見て、みんなめちゃくちゃ苦しいはずなのに、笑っていたのが、なんだかとても素敵だった。
この日、「あの」は3回くらいダイブしたらしいんだけど、全部、右側の方で私の位置からだと飛ぶ瞬間を捉えられなかった。しかしタレント業も忙しくて、怪我したら大変なのに、よくやる。

参照:あの (@aNo2mass) / X
ライブは死んでもいいという気持ちでやっているって言うくらいなので、実際、気合も半端ないし、それが伝わるから、みんなも今、この瞬間を全力で楽しまなきゃと思うんだろうね。こんだけ人を引きつけられて、一体感を作り出せるって、やっぱ凄いことだよ。
そして無事、事故もなくライブは終わった。
あっと言う間だったけど、とても満足感が高かった。
マジで楽しかった。
心から参加して良かった。
死んでないのに生まれ変わったような気分になれた。
人生で、「生きてて良かった」って思える瞬間がたまにあるけど、まさにそれだった。
あの頃の衝動は、永遠なんだと理解した。
↓こちらが「永遠衝動 / I's」 MV (クリックで見れます)
ライブの様子はあくまでも見たものをそのまま書いているので、文章だけだとかなり危険なライブのように感じるかもしれないけど、観客はみんな優しそうな人ばかりで、ハードコアのライブにいるような怖そうな人は見なかった。なので、私のような初心者でも、なんの問題もなく馴染めたし、楽しめたよ。なお密集エリアの外側はスカスカなので危険はまったくない。
以上、I's pre.「The world is xxxx except for loving you」 2023/9/14(木)渋谷WWW X ライブレポート、でした。
おしまい
P.S.
ちなみにこのバンドを知ったきっかけは、去年9月頃に「ローカル路線バス乗り継ぎ対決旅・陣取り合戦」というテレビ番組に「あの」が出ているのを見て、「この子誰だろう、めちゃくちゃおもしろいんだけど」と思って、ネットで調べて、音楽アーティストということを知ったことが始まり。
「AIDA」というanoの曲を初めて聴いて、これがまたびっくりするくらいいい感じで、オルタナロックにエレクトロニックなノイズを加えた他では聞いたことがない感じの音に「あの」の特徴的な声が合わさった唯一無二な感じの音楽。他の曲もやはりどれもこれまで聞いたことない感じで、すごくいい。
すっかり気に入ってYouTubeで何度もMVを見ていたら、ライブ映像らしき動画がおすすめに出てきて、それが「I's(アイズ)」だった。
バンドもやってるって知らなかったので、びっくりした。
↓これです (クリックで見れます)
私が好きな80年代、90年代のインディーズバンドっぽい感じで、この初期衝動が溢れるステージを見て、一発で魅了された。なお初期衝動とは、「とにかくロックがしたくてたまらない」といった激しく沸き起こる強い感情のこと。
それと私は普段は歌詞とかほとんど追わないんだけど、「あの」が書く歌詞は、なぜか聴き込んでしまう。なんかやけにリアルで説得力があるんだよ。「あの」が多くの歌で伝えたいことが、まさにパンクという音楽が一番伝えようとしていたことで、それが私がパンクが好きな理由だからなのかも。
パンクの音楽が伝えようとしていたこと、それは、自分に正直であること、自分らしく生きる、ということ。
自分で考えて、行動して、自分の道を見つける、っていうのがパンクの生き方だから、まさにそれを実践して、またファンにその姿を示しているのもかっこいい。
↓大好きな曲 (クリックで見れます)
この「きるみーべびぃ」、なぜかTHE STALINが思い浮かぶんだよな~、映像なのかな?
その余韻と筋肉痛でぼーっとしてたが、かなり衝撃的な出来事だったので書いておこうと思う。
どんなムチャなことかと言うと・・・
パンクバンドのライブに参加してきた~!
おっさんなのに・・・
おっさんなのに・・・
おっさんなのに・・・
それは、今年テレビでよく見るあのちゃんこと「あの」がGt.+Vo.のロックバンド「I's(アイズ)」。
「あの」はアーティスト「ano」としてメジャーでソロ活動をしているが、インディーズでも4人組パンクバンドをやっていて、それがめっちゃいい感じで、以前の「2023 happy new year 、ぶっ生き返す!!」という記事でも書いたんだけれど、曲を何度も聞いてたら完全にハマってしまった。

いろんなジャンルの音楽を聴くけど、その中でもPUNKだけは中学の時にThe CLASH(Combat Rock)とSEX PISTOLS(Never Mind the Bollocks)のアルバムに出会ってからハマって、何十年経ってもぜんぜん飽きない。10代でハマった音楽って一生聴くって言うけど、それほんとだよ。
いつしか、I's のライブに参加したいという気持ちが沸き起こり、その衝動は抑えきれなくなっていた。こんな気持ちになったのは初めてのことで、自分でも驚いている。
その機会がいつ訪れてもいいように半年前から毎日、筋力・体力作り、ストレッチ、減量などを続けてきた。
そして機会が訪れる!
EP「永遠衝動」発売記念のリリースツアー、I's pre.「The world is xxxx except for loving you」が発表される。場所は大阪と渋谷。
渋谷なら電車1本、1時間ほどだ。
「これは行くしかないだろ!」
ただいざチケットの申し込みをしようとした時に、心がめちゃくちゃ抵抗してきた。「ムチャは買ってでもしろ」をモットーに生きている人間なので、大抵のことには動じないのだが、今回はとにかく心がめちゃくちゃ激しく抵抗してくる。
おっさんなのに若者バンドのライブに参加する気恥ずかしさ、経験不足からの不安感、場違いじゃないだろうか、そもそもライブハウスに行くことが30年ぶりくらいの話なので、しかもいきなりパンクバンド、本当に大丈夫なのだろうか、ライブ中にぎっくり腰が再発したら死ぬかも、おっさんおばちゃんが一人もいなかったらきついな、「おじさんは帰れ」コールが起こったらどうしよう、次回まで精神と身体を整え直したほうがいいんじゃないのか、そもそも今回は本当にチャンスなんだろうか?などなど、次から次へとネガティブな「行かない」を正当化する理由が湧き出てきた。
しかしこれまでの経験では、心が強く抵抗することほど、やってみたらとても楽しかった。
おっさんになると日常生活では、期待や喜びなどでわくわくすることも、不安や緊張、興奮などで心臓がバクバクすることもほとんどなくなり、これまで通り刺激の無い繰り返しの毎日が続くだけ、そして死ぬまで生きるだけの人生である。
だから、わかっている。絶対にやった方がいいに決まっている。やらなければ、はじまらないし、変わらない。
半日くらい悩んだだろうか、最終的にはフジモンが私の背中を押してくれるという謎の展開に。どうゆうことかと言うと、おっさん芸人のフジモン(藤本敏史)がanoのライブやフェスによく参加しているという情報をX(旧Twitter)で発見したのだ。
なんの関わりもないが、同じおっさんがライブに参加しているというだけで、なんだか勇気が湧いてきた。
「よーし、もう、なるようになれ!!!」
数日後、ライブ当選のうれしいメールが届いた!
ライブ当日、朝から緊張と興奮で胸の高鳴りが止まらない。ソワソワして何も手につかないので、早めに行こうかと思ったが、渋谷で一人やることないし、体力も無駄に消耗したくなかったので、先行物販が始まる16時半のちょっと前に着くよう向かった。
会場はスペイン坂を上ったペンギン通りの渋谷パルコ前にある「渋谷 WWW / WWW X」というライブハウス(上の写真の建物)。
物販開始15分前に到着、すでにらしき人がそこらじゅうに立っていたが、物販の行列が見当たらず、入口にいたスタッフに聞いたらもう入ってもいいと言うので中に入ると、上り4階まで続く外階段になっていて、すでに2~3階の踊り場から列ができていた。列が長かったらあきらめるつもりだったが、おそらく前に50人くらいだったのでそのまま並び、開始から20分以内ほどで買うことができた。しかも物販のすぐ横がロッカー(400円)で、外で探す手間も省けた。
開場は18時で、まだ1時間くらいあったので、緊張を緩和するべくセンター街に行き、ラーメンと生ビールを流し込む。さらにライブハウス隣のデイリーヤマザキで缶ビールを買って流し込む。しかし緊張のせいかまったく酔えない。
ライブハウス周辺にはI'sのTシャツを着たらしき人たちが大量に立っていて、通行人が「え、何、誰か有名人が来てるの?」といった反応をしているのがなんかおもしろかった。
「あのちゃん」は有名で若い人はみんな知ってるけど、「I's(アイズ)」を知っている人はたぶん少ない。バンドも有名になってほしいとは思うが、なんせゴリゴリのロックバンドなので、現代の流行りの音楽(ボカロっぽいやつとかJ-POPなど)とはかけ離れてはいるよね。そこがいいんだけど。
いよいよ開場時間がきて、整理番号順に10人くらいずつスタッフが呼びはじめる。私の番号はB60番台だったので、たぶんだけど400~500人目くらいかと。1からA番台はたぶんファンクラブ先行で当選した人で、私が申し込んだんのはオフィシャル先行という一般販売(先着)より前の抽選のやつだったので、B番台の早めの番号だったのかと予想。ただ後の話でわかると思うけど、オールスタンディングのパンクのライブなので、順番はあんまり関係なかったよ。
なおこの渋谷WWW Xのキャパは、ネットの情報だとオールスタンディング700人で、ソールドアウトだったので、たぶんフルキャパ700人。実際、それくらい入っていたと思う。
なお入場時に払うドリンク代は600円だった。ほとんどの人がミネラルウォーターをもらっていたが、「おいそれ600円だぞ」って思った。まだ未成年なのだろうか?おっさんは、迷わず生ビール。
上の写真はB60番台で入場した景色で、だいたい前から9列目くらいかな。キャパ700人と言ってもこのスカスカでの話なので、あと100人くらいはいけるんじゃないかってくらい広くて、天井も高くて、すごく開放感があっていい感じ。私が大昔に行ってた天井が低くて激狭のライブハウスとは今はやっぱ違うなーと思った。
心配していたおっさんおばちゃんファン比率だけど、見た目判断のぱっと見だけど1割弱くらいはいた感じでちょっと安心した(笑)。あと女性ファンの比率も高くて、ぱっと見だけど3~4割くらいは余裕でいたんじゃないかと。
始まるまで立っているだけの時間は、やけに長く感じたなー。
そしてついに客電が落ち、登場曲?ちょっとまだよくわかってないんだけど、どこかで聞いたことあるような曲が流れて、まずはバンドメンバーが登場、みんなのテンション上昇。そして、フロントマン「あの」登場で、テンションがマックスに!

1曲目、「Don't@me」、あののギターイントロが始まる。
「ジャジャッ、ジャジャジャジャ、ジャジャ、ジャジャジャジャ」
ギターだけなのにものすごい音圧、しかもスピーカーの音がめちゃくちゃいい!
そしてリードギター、ドラム、ベースが鳴ると、体が吹き飛ぶかと思うほどの音の洪水が体にぶち当たる!
1曲目だけど前奏だけで一気にテンションぶち上がって、私を含め後ろに居た人みんなが一斉にジャンプしながら中央へ向かってドバーっと押し寄せる。そして会場は前方に一気に圧縮されて、ぐちゃぐちゃぎゅうぎゅうの状態が形成された。そう、まさにパンクのライブのライブハウスのあの感じ。始まって数秒で私は前方5列目くらいまで移動できた。
「ドントミー、ドントミー、ザ・ワールド・イズ・ファッキン」
最初のサビのところで、みんなのボルテージは最高潮に達し、モッシュの波が右へ左へ前へ後ろへ押し寄せる。そして後ろにいた若者が私を踏み台にして(おっさんなのに容赦無し)、前方へダイブして人の上を流れていくという、1曲目からかなり激しい展開!
マジでパンク、夢にまで見た光景、最高すぎる!
なんか嬉しくて涙が出たのはここだけの話。
ただ、これ体力に自信がない私のようなおっさんは絶対に真ん中に行ったらダメなやつ。めちゃ押されるし、ダイバーがバンバン頭上を流れるし。そう察知した私は、すかさずもみくちゃになってる隙間をうまくすり抜けて左のベース前へ退避した。
この時、私の位置は前方から3列目くらい。そこからは、目の前のベース「キッチン前田」はもちろん、ボーカル「あの」のギターまで見えて、さらに「うね」の攻撃的なドラムプレイもはっきり見えるというかなり良いポジション。ただ右のギター「中山」は遠くに見えるという感じ。2列目より前は隙間があったら行きたかったけど、一度もチャンスはなかったなぁ。
1.5mくらいの距離で初めて見た本物の「あの」は、もうテレビのそのまんま、本当に顔が小さくて、細くて、背が高くて、怖いくらいのオーラを放っていた。
2曲目、「悪の花瓶」、生で聴くこの曲は、マジで鳥肌モノ、こいつはヤバいです。
ここから先は、ほとんど記憶が飛んでて、うる覚えだけど下記の曲はやったと思う。ただ1曲だけ聞いたことがない曲があった。
DON’t COMMIT SUICIDE
僕の春
プール・サイド・スーサイド
あなろぐめもりー
不毛戦争
アンダーすたんどYou
夢る夢る
ラス前が「きるみーべびぃ」、この曲めっちゃ好きだから、爆音で聴けて、マジで最高だった。観客もめちゃくちゃ盛り上がって、ダイバーが目の前を次から次へと流れていくという、とても素敵な景色が広がっていたよ。
そしてラストがEPのタイトル曲「永遠衝動」、めっちゃ激しいツービートの曲で、ちょっと速すぎてノリ方がわからなかったけど、もう会場はぐっちゃぐちゃ、ダイバーは大渋滞、立ってるのがやっとといった感じ、そして全員で大合唱、気持ちよかったなー。
アンコールは2曲、まずは「青虫」、泣ける曲、生歌はマジでヤバい。最後は「はっぴーえんどろーる」、みんな大好き、みんなハッピー、ここにいた全員が、このライブのエンドロールに刻まれる。
清々しい余韻を残し、終わった、と思ったら、まさかのダブルアンコール!
「永遠衝動」2回目がキターーー、マジヤバ、怒涛のラストスパート、死人が出るじゃないかと思うくらいの大盛りあがり!
曲の最後の方で、前をみたら「あの」がいなかったので、あれと思ったら、私の横1mくらい先をクラウドサーフしながら歌ってた!

それを見て、みんなめちゃくちゃ苦しいはずなのに、笑っていたのが、なんだかとても素敵だった。
この日、「あの」は3回くらいダイブしたらしいんだけど、全部、右側の方で私の位置からだと飛ぶ瞬間を捉えられなかった。しかしタレント業も忙しくて、怪我したら大変なのに、よくやる。

ライブは死んでもいいという気持ちでやっているって言うくらいなので、実際、気合も半端ないし、それが伝わるから、みんなも今、この瞬間を全力で楽しまなきゃと思うんだろうね。こんだけ人を引きつけられて、一体感を作り出せるって、やっぱ凄いことだよ。
そして無事、事故もなくライブは終わった。
あっと言う間だったけど、とても満足感が高かった。
マジで楽しかった。
心から参加して良かった。
死んでないのに生まれ変わったような気分になれた。
人生で、「生きてて良かった」って思える瞬間がたまにあるけど、まさにそれだった。
あの頃の衝動は、永遠なんだと理解した。
↓こちらが「永遠衝動 / I's」 MV (クリックで見れます)
ライブの様子はあくまでも見たものをそのまま書いているので、文章だけだとかなり危険なライブのように感じるかもしれないけど、観客はみんな優しそうな人ばかりで、ハードコアのライブにいるような怖そうな人は見なかった。なので、私のような初心者でも、なんの問題もなく馴染めたし、楽しめたよ。なお密集エリアの外側はスカスカなので危険はまったくない。
以上、I's pre.「The world is xxxx except for loving you」 2023/9/14(木)渋谷WWW X ライブレポート、でした。
おしまい
P.S.
ちなみにこのバンドを知ったきっかけは、去年9月頃に「ローカル路線バス乗り継ぎ対決旅・陣取り合戦」というテレビ番組に「あの」が出ているのを見て、「この子誰だろう、めちゃくちゃおもしろいんだけど」と思って、ネットで調べて、音楽アーティストということを知ったことが始まり。
「AIDA」というanoの曲を初めて聴いて、これがまたびっくりするくらいいい感じで、オルタナロックにエレクトロニックなノイズを加えた他では聞いたことがない感じの音に「あの」の特徴的な声が合わさった唯一無二な感じの音楽。他の曲もやはりどれもこれまで聞いたことない感じで、すごくいい。
すっかり気に入ってYouTubeで何度もMVを見ていたら、ライブ映像らしき動画がおすすめに出てきて、それが「I's(アイズ)」だった。
バンドもやってるって知らなかったので、びっくりした。
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私が好きな80年代、90年代のインディーズバンドっぽい感じで、この初期衝動が溢れるステージを見て、一発で魅了された。なお初期衝動とは、「とにかくロックがしたくてたまらない」といった激しく沸き起こる強い感情のこと。
それと私は普段は歌詞とかほとんど追わないんだけど、「あの」が書く歌詞は、なぜか聴き込んでしまう。なんかやけにリアルで説得力があるんだよ。「あの」が多くの歌で伝えたいことが、まさにパンクという音楽が一番伝えようとしていたことで、それが私がパンクが好きな理由だからなのかも。
パンクの音楽が伝えようとしていたこと、それは、自分に正直であること、自分らしく生きる、ということ。
自分で考えて、行動して、自分の道を見つける、っていうのがパンクの生き方だから、まさにそれを実践して、またファンにその姿を示しているのもかっこいい。
↓大好きな曲 (クリックで見れます)
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