私の冬の北海道の装備 Ver.2.0 極限まで軽量化、総重量7kgを目指す
2019.08.15 (Thu) : 旅と旅写真
前回の記事「本日、私は旅をしています。 旅は北へ2019」で、北海道を旅してから数ヶ月が経過しすでに夏ですが、これまでの冬の北海道の旅の経験を元に「私の冬の北海道の装備」が自分の脳内でバージョン2にアップデートされたので備忘録として書いておくことにした。
※ご注意:冬の北海道の旅は内容によってはかなりの危険が伴います。これはあくまでも個人的な装備ですので、参考にされる場合は自己判断でお願いします。
最初の頃の旅では、冬の北海道に対する経験不足と恐怖心から非常時を想定した多数の装備を持って旅をしてきたが、今回の旅では過剰な装備をだいぶ削減でき、大幅な軽量化が実現できた。
装備を軽量化して、ストレスフリーな旅を!
旅はもちろん日常の持ち物まで、あらゆる装備をグラム単位で極限まで軽量化と削減をすることは、私にとってすでにライフスタイルと言ってもいい。
泣きながら軽量化に取り組む主な理由は下記である。
1. 機動力を最大限に上げたい
2. 体力の消耗を最小限に抑えたい
3. 体調の悪化を最小限に抑えたい
4. 旅をより楽しむため
5. 命を守るため
6. LCCの機内持ち込み重量制限をクリアするため
荷物が重ければ、重い、つらい、苦しい、は当然のこととして、さらに肩や首、腰、膝、足首などに半端なく負担がかかるという深刻なデメリットが伴う。その結果、肩こり、首痛、頭痛、腰痛、ぎっくり腰、膝痛、足首痛、歩行困難、肉体疲労、筋肉痛、体調不良などのリスクが常時つきまとうし、それらはとてもストレスである。
荷物の軽量化の最大のメリットは、なんと言っても『移動が楽になる』と言うことだ。移動が楽になるのは旅をする上でとても重要。
移動が楽だから機動力が上がる(すばやく活動できる)。
移動が楽だから体力の消耗や体調の悪化も抑えられる。
機動力が上がり、体力の消耗や体調の悪化が抑えられるので、時間や気持ちに余裕ができ、旅をより楽しめる。
私の旅は、隣の駅まで歩くことが多い。だから毎日、約2時間以上、距離にして約10km以上は歩く。
前は15kgを超える荷物を背負って歩いたこともあったが、これだと歩くだけでもきつい状態なのに時間が押してくると急ぐしかないので体力は限界を超えるし、時間の余裕も無く、疲れて気持ちの余裕も無くなるので、道中は機械的にさっと撮影、人と話す時間はまったく無いといった感じで、移動するだけでいっぱいいっぱいの旅になりがち。
装備が軽くなってからは、体力的に楽になり、歩行速度も上がり、時間をある程度コントロールできるようなったので、道中じっくり撮影したり、地元の人と話しをしたりと旅をより楽しむ時間と気持ちの余裕ができた。
それに冬の北海道で心身が疲れた状態で歩くというのは、実はとても危険だ。なぜなら北海道の路面はとにかく滑るからだ。雪のない道でも日陰のところはアイスバーンになっていて、とにかく細心の注意を払う必要がある。冗談ではなく北海道では滑って転んで死亡ってのは本当にある話。
つまり装備の軽量化は、結果として命を守るためにも重要ということ。
また冬の北海道は路面凍結の他にも危険がいっぱいである。
特に危険なのがやはり気温だろう。冬の北海道は本気で寒い。マイナス5度くらいだと北海道民は「今日は温かいねー」なんて言うが、冗談じゃない、死ぬほど寒いから!そこに風が吹くと体感温度はぐっと下がる。さらに雪や雨が降れば、もう地獄である。大雪になるとあっという間に一面雪まみれで体はびしょぬれになり体温も下がってゆく。
そして本当にヤバイのが暴風雪や猛吹雪、ホワイトアウトなどの悪天候だ。猛吹雪に遭遇した時は、駅の待合室の中に避難しているのに命の危険を感じるほどの恐ろしさだった。もし猛吹雪に遭遇するのが市街地ならまだ安心だが、これが郊外だったらはっきり言って命の危険もあると思う。
装備が激重で、力尽きて死亡なんて...それだけは絶対に避けたい!
「命を守るため」とは大げさ感じるかもしれないが、これは冬の北海道に限った話ではないと思う。登山や未開の地の探検などはもちろんのこと、真夏や南国での旅でも、重い荷物はそれだけで体力を多く消耗するからだ。
例えば、海外旅行中に事件に巻き込まれて、M:Iのトム・クルーズのように全速力で逃げるような場面まで想定するのならば、装備の軽量化による体力の温存はまさに命を守ることになる。
ただしフル装備を持った移動が、空港からタクシー乗り場まで、またはバス停まで、バス停から駅まで、駅から徒歩10分以内のホテルまで、といったほとんど歩かない旅であれば、「命を守るため」とは大げさな話ではある。
そして近年は、どうしても軽量化せざる得ない理由もあって、それがLCC(格安航空会社)の機内持ち込み重量制限である。
2017年頃からLCC各社は重量の上限を一斉に引き下げた。例えば今回、北海道へ上陸する方法とし利用したバニラエア(現Peach)は、以前は10kgまでOKだったのを7kgまで減らされた。10kgを7kgってあまりにもひどすぎる話だ。さらに以前は重量チェックもわりと適当だったが、今はかなり厳密に行うようになったので大変だ。
私の場合、これまでの装備のアップデートですでに総重量9kgほどを実現していたので、約1kgの減量を実行し、さらに裏技を併用することで、持ち込み制限7kgをなんとかクリアさせることはできた。
裏技というのは、重量チェックの前に着用している服のポケットに重くて小さめの荷物を詰め込んで計量をパスする方法のこと。この方法で1kgくらいはなんとかなる。これまで何度もこの方法でLCCのエアアジアやバニラエアに乗ってきたが、服のポケットまでチェックされたことは一度もないので、おそらく問題のない正攻法なんだと思っている。
つまり今回の冬の北海道の装備 Ver.2.0のリストは、総重量8kg(裏技-1kg)+着衣ということになる。
なお私の場合はカメラが多いので、現状は裏技なしで7kgまで減らすのは厳しいが、普通の人ならコンデジ1台もしくはスマホのみだと思うので、このリストを参考にすれば7kg以内に抑えるのは余裕だと思う。
「素直に荷物を預ければいいじゃない!」
と言う人にはたぶん理解してもらえないと思うが、LCCの重量制限というのは、荷物を預けることを安易に選択し、旅のリスクとストレスを増やさない為の警告:WARNINGなんだと考えるようにしている。
「お前ULバックパッカーだろ?たった9kgで満足できるのか?ほら7kgまで規制してやるから、やってみろ!」ってね。
そもそもLCCで荷物を預けちゃったら追加費用が発生する訳だし、格安航空券の意味がない。それとロストバゲージ(預けた荷物の紛失)や大幅に待たされて予定が台無しになるというリスクも負う。
特に北海道の場合は、JRのダイヤが異常にシビアなので、空港から乗る列車が1、2本遅れるだけで、その後の予定がまったく変わってしまう。だからいつ出てくるかわからない荷物を待つことになると、初日の予定が立てづらくなるのである。
それになにより降機してからターンテーブルで荷物を待つ人たちを横目に即出口へ向かうのは、すごく楽だし、まさにストレスフリーでしょう!
前置き長くなったが、そろそろリストを公開していこう。
<私の冬の北海道の装備 Ver.2.0>
※リストの()カッコ内は、使っているメーカー名
まず荷物を入れるカバンは上の写真の2つを使用。
■ULバックパック(GRANITE GEAR)
■大型ウエストバッグ(MAMMUT)
装備の軽量化において特に重要な物がバックパックだ。基本的にバックパックというのは容量に対して重くなるので、荷物の量に合ったものを選ばないと、せっかくの軽量化も台無しになってしまう。
× 荷物多 → バックパック大 → 激重 ← ダメダメ
△ 荷物少 → バックパック大 → 重い ← 台無し
○ 荷物少 → バックパック小 → 軽い ← ベスト
30Lクラスのバックパックに収まれば理想的だが、私の場合だとメインカメラが入り切らず、別にカメラバッグが必要になるので、ウエストバッグと合わせて3個になってしまい、LCCの機内持ち込みができなくなる。しかもバックパックがパンパンで荷物の出し入れが大変になる。
次に80Lクラスの大型バックパックの場合だと、ウエストバッグまで入るほど余裕があるが、とにかく重い。一般的に80Lクラスのバックパックは2~3kgほどある。私の使っていた物は1.8kgほどだったが、それでも重いことに変わりはなかった。
現在使っているのは、GRANITE GEAR(グラナイトギア)というメーカーの「VIRGA 2」という54Lのもの。これはUL(ウルトラライト)バックパックというフレームレスのタイプでたった540gしかなく、とにかく軽い。
その代わりペラペラなのでパッキング(荷作り)がしずらいというデメリットもあるが、約90gのスリーピングマットを筒状にしてフレーム代わりに入れることで解消できる。それと合わせると630gほど。これは一般的な30Lのバックパックと比べても軽いので、装備全体の軽量化にULバックパックは欠かせないものとなった。
★このGRANITE GEAR VIRGA 2については「【止まらないULへの衝動】 GRANITE GEAR VIRGA 2(グラナイトギア ヴァーガ2)を買った」という記事で詳しくレビューしている。
私が重量の次に重視しているのは、防滴/防水の性能なんだけれど、旅用のバックパックに関しては防水のものは選べなかった。防水バックパックは、防水布、防水シートなど水に強い素材が採用されており、とにかく重いからだ。もし川を歩いて渡ることがあるような探検な旅なら必要なのかもしれないが、まあ普通は過剰だと思う。
それにULバックパックでもわりと簡単に完全防水は実現できる。しかもほとんど重くならずにだ。具体的には、中の荷物をすべて防水性の高い大きめのスタッフバッグに入れてしまうという方法だ。
普通の雨ならこれで十分浸水は防げる。バックパックにレインカバーを装着しても大雨の時は背中側から浸水することがあるので、むしろ内部で防水にする方が有効だと思う。もちろん大雨の時は「外側:レインカバー」+「内側:防水スタッフバッグ」にするので、ほぼ完全防水。

GRANITE GEAR(グラナイトギア) VIRGA 2
私が使っている物は、ISUKA(イスカ)というメーカーの「ウルトラライト ドライスタッフバッグ 20」と「ウルトラライト パックカバーL」という製品で、両方ともすごく軽いのでほとんど重量に影響しない。

ISUKA(イスカ) ウルトラライト ドライスタッフバッグ 20

ISUKA(イスカ) ウルトラライト パックカバーL
大型ウエストバッグはMAMMUT(マムート)というメーカーの 「WAISTPACK HIKE 8L」という大型のもの。もう何年も使い続けているが、とにかく大きくて使い勝手がいい。重さは約360gだが、大きさの割には軽いと思う。
なおウエストバッグは以前まではLCCの手荷物の一つにカウントされずに重量チェックもスルーされていたが、今はきっちり測られるようになったので、機内に持ち込める「手荷物1個 + 身の回り品 合計2つまで」の1つと考えるしかなくなった。

MAMMUT (マムート) 8L Waistpack Hike
ウェストバッグは肌身離さずが基本なので、ここには貴重品と移動中の使用頻度が高いものをすべて詰め込むことになる。
またメインカメラ以外のカメラ関連もここに入れるのは、LCCの機内持ち込み荷物の重量チェック時の裏技を一瞬にして完了させるためだ。空港についたらすぐさまウェストバッグ内のカメラやバッテリー、モバイルバッテリー、スマホをズボンのポケットに移動させる。これで1kg以上の荷物を隠すことができる。
■大型ウエストバッグ内
●小ウォレット緑 ※中身は別途参照
●大ウォレット青 ※中身は別途参照
●スマホiPhone7Plus ※中身は別途参照
・印刷物:タイムスケジュール
・印刷物:JR北海道路線図
・モバイルバッテリーPowerCore10000(Anker)
・Lightningケーブル(Anker)
・超小型懐中電灯(MecArmy)
・調光サングラス(Ray-Ban)
・老眼鏡(ダイソー)
・手帳用ボールペン(ZEBRA)
・サブカメラ OLYMPUS OM-D E-M5 MarkII
・サブレンズ OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6
・ウェアラブルカメラ Gopro HERO5 Black
・360度カメラ RICOH THETA S
・ミニ三脚ゴリラポッドMINI(JOBY)
・カメラ予備バッテリー2+1個
・レンズ拭きクロス
・ポケットティッシュ
・ウエットティッシュ
●小ウォレット緑内(GRANITE GEAR)
・現金
・クレジットカード
・キャッシュカード
・JRフリーパス ※北海道&東日本パス
●大ウォレット青内(ダイソー)
・印刷物:往路 航空機ウェブチェックインチケット
・印刷物:復路 航空機予約番号控え
・印刷物:空港バス予約書
・用途別に小分けした現金
・健康保険証
・運転免許証
・レンタカー会員証とETCカード ※レンタカー利用の場合
・予備クレジットカード
・予備キャッシュカード
・自宅の鍵
・非常用コンタクトレンズ
・メモ紙
・SIM取り出し用ピン
・予備SDカード各種
・カメラグリップ脱着用六角レンチ
・非常用超薄型モバイルバッテリー
●スマホiPhone7Plus内
・PDF:宿泊施設予約確認書 Hotel Voucher
・PDF:航空機関連書類等 ※予備
・PDF:空港バス予約書等 ※予備
・PDF:タイムスケジュール ※予備
・PDF:JR北海道路線図 ※予備
小ウォレット緑は、いわゆるメインの財布だ。GRANITE GEARの「Trail Wallet」という製品。軽量化を突き詰めると財布もやはりシンプルになる。
★この財布については「財布の中身の断捨離と大幅な軽量化とGRANITE GEAR TRAIL WALLET(グラナイトギア トレイルワレット)購入レビュー」という記事で詳しくレビューしている。
大ウォレット青には、とにかく紛失したら困る重要な物をひとまとめして入れる。使用頻度が低い物が中心で、用途が決まっている現金も分別してここに入れる。なおこの大ウォレット青は、実は100均ダイソー製のペラペラのウェストポーチのベルトをカットしたもの。以前はちゃんとしたトラベルウォレットを使っていたが、軽量化を追求した結果これになった。
基本的にはスケジュールや路線図などは印刷した紙を使うが、万が一紛失したときの為の予備をすべてPDFファイルでiPhoneの中にも入れておく。以前は予備も印刷した紙でバックパックの奥に忍ばせていたが、紙って意外と重いんだよねー。
本当は紙を完全になくしてiPhoneだけで完結できれば最高だが、実際にスケジュールなどを確認するのにかかる時間は約5秒ほど紙の方が速い。それにiPhoneだけだと万が一の紛失や故障の時に大変だ。つまりどっちにしろ紙も必要ということなのだ。
なおHotel Voucher(ホテル予約確認書)だけはiPhone内PDFだけで印刷はしない。国内でも海外でも基本的に名前を言うだけでほぼOKだからだ。ただ海外だとちゃんと予約が完了していても、予約がない(No Reservation)、部屋がない(Overbook)、ニ重請求(Double charges)、予約の条件と違う(Different from reserved conditions)など面倒なトラブルがたまにあるので、VoucherはPDFでもいいから絶対に用意しておく必要がある。

Anker PowerCore 10000

MecArmy X4S

ゼブラ 手帳用ボールペン T-3

M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6
■ULバックパック内
ULバックパック内の荷物は、大きく分けて、「日用品・他」、「電子機器」、「衣類」、「雨具・防寒アイテム・他」の4ジャンルをさらに用途や使用頻度等によって小分けしてパッキングしている。
まず日用品・他は、「ホテルでのみ使う物」と「移動中に使う物」の2つに分けて、必要な物がすぐに探せるようにしている。
■日用品・他:ホテルのみ使う物
●ポーチ小(SEA TO SUMMIT)
・コンタクトレンズ
・超小型ミラー
・アトマイザーにて香水
・爪切り
・マウスウォッシュ
・糸ようじ/歯間ブラシ
・ユンケル類状
・くすり等
・ばんそうこう
・ポケットティッシュ
日用品・他のホテルのみ使う物は、SEA TO SUMMIT(シートゥーサミット)というメーカーの「Toiletry Bag S」という軽量(約41g)で頑丈で撥水仕様のポーチに必要最小限の数に絞って収納。
なお「歯磨き」「使い捨てカミソリ」「石鹸」などは国内のホテル等にはまず置いてあるし、必要な時は旅先で入手できるのでリストから除外した。

SEA TO SUMMIT TLトイレタリーバッグS

ヤマダアトマイザー 5204

ユンケル黄帝顆粒 6包
■日用品・他:移動中に使う物
●ポーチ大(ISUKA)
・マイクロファイバー小型タオル(SEA TO SUMMIT)
・ビニール引きひも袋お風呂用
・トイレットペーパー芯抜き
・レジ袋1枚
・マスク
・ホカロン
・エマージェンシーブランケット(SOL)
・トラベルトレイケース
・メガネとメガネケース
・予備レンズPanasonic LUMIX G 20mm/F1.7 II ASPH.
・予備モバイル端末
・シガライター用USBアダプター※レンタカーで使用
日用品・他の移動中に使う物は、ISUKA(イスカ)というメーカーの「ウェザ-テックポ-チ 3」という軽量(約47g)で止水ファスナーを使用した防水性の高いポーチにまとめて、バックパック内上部に入れてすぐに取り出せるようにしている。
移動中に使う物としたが、中身は途中で温泉などに立ち寄った時に使う小型タオルと引きひも袋、緊急用トイレットペーパーやレジ袋、防寒用のマスクやホカロン、非常時用のエマージェンシーブランケットなどで、実際には「めったに使わない物」というのが正しいのかも。
ただこのポーチは、取っ手部分にカラビナを付けて腰にぶら下げることもできるので、荷物を減らして出かける時などにも活用している。また旅の途中で入手した物を大切に持ち帰る時にもこれに入れておく。

ISUKA(イスカ) ウェザ-テックポ-チ 3

SEA TO SUMMIT(シートゥサミット) テックタオル S ライム

SOL(ソル) アウトドア ヒートシート エマージェンシーブランケット 1人用

LUMIX G 20mm/F1.7 II ASPH.
トラベルトレイケースというのは、ホテルで貴重品などを上の写真のようにまとめて置いておく為の簡易トレイだ。
旅をしているといろんな物をうっかりホテルに置いてきてしまうことがあるが、数年前からこのトレイとその周辺にすべて置くように義務付けるようにしてからは、忘れ物をすることがほとんどなくなった。
電子機器は「メインカメラ・他」と「充電器類」の2つに分けて収納。
■電子機器:メインカメラ・他
●カメラケース(MindShiftGEAR)
・メインカメラOLYMPUS OM-D E-M1
・メインレンズOLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
・速写ストラップSHOT(BLACKRAPID)
・座布団カメラ用クッション(HAKUBA)
・クッションレンズポーチ(ETSUMI)
カメラケースは、MindShiftGEAR(マインドシフトギア)というメーカーの「UltraLight Camera Cover 20」というソフトタイプの軽量なもの。メインカメラは現地に着いてからは基本的に肩にかけて持ち運ぶので、カメラケースがハードなタイプだとバックパックの中でけっこう容量を食う。なので必然的に軽くてかさばらないこのカメラケースになった。
なお私がメイン機として愛用しているのはオリンパスのOM-D E-M1とM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROという製品。超強力な防塵・防滴・耐低温仕様のカメラとレンズなので、雨や雪が多くとても寒い冬の北海道でも、なんの気も使うことなく撮影ができるすごいカメラ。
とにかく旅の途中でカメラに気をつかう場面を極限まで減らしたければ、必然的にこのカメラになると思う。

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

BLACKRAPID SHOT ショルダーストラップ

HAKUBA カメラ用マルチクッションマット カメラ ざ・ぶとん M
■電子機器:充電器類
●メッシュポーチ(ダイソー)
・延長コード
・電源タップ+USB(Kashimura)
・USB充電器(Kashimura)
・オリンパス用充電器2台+ショートコネクタ2個
・MicroUSBケーブル(Anker)
・micro&TypeCマルチUSBケーブル(ELECOM)
・GoPro用TypeC-USBケーブル
・TypeC-Lightning変換アダプタ(RoiCiel)
充電器類は、本当に必要最小限だけに抑える必要がある。これらは見た目以上に重量がかさむからだ。いくら便利な物でも、なくても大丈夫なら持っていかない決断も必要だ。
★なお充電機器の軽量化については「旅に持っていくUSB充電器と電源タップ&延長コードの軽量化」という記事にも書いています。
何度も何度も検証を重ねグラム単位で軽量化していった結果が上の写真の充電器類一式である。これは4台のカメラとスマホの充電を毎晩完了させるために必要な最低限の装備である。
GoProとTHETAはUSB充電なので、USB充電器とケーブルだけで完結できるのがいい。もしオリンパスのミラーレス一眼もすべてUSB-C充電に対応してくれれば、かさばるバッテリーAC充電器を削減できて最高なんだが、今のところ最新のOM-D E-M1Xしか対応していない。いいかげんにしろオリンパスと声を大にして言いたい!

OLYMPUS リチウムイオン電池充電器 BCN-1

3Aカンパニー 電源変換プラグ メガネタイプ-2P変換

RoiCiel USB-CからLightning変換アダプタ
衣類は、「着替えベースレイヤー・他」、「着替え下着」、「ミッドレイヤー上」、「ミッドレイヤー下」の4つに分けて収納。衣類はとにかくかさばるし意外と重いので、これを極限まで減らせるかが、ULバックパッカーへの登竜門となる。
またそのもの自体が軽量なのはもちろんだがさらに、かさばらず、夏は涼しく、冬は温かく、乾きやすく、動きやすい、そんな高機能な服でそろえたい。具体的には速乾素材、ストレッチ素材、機能性インナー、ウルトラライトダウン、防水素材、撥水素材、透湿素材、保温素材など。
デニム(ジーンズ)は、重くて、かさばるし、夏は暑くて、冬は寒く、乾きにくく、ストレッチ性が無いので、私の旅には完全にNG。
またダウンでも極寒用(冬山登山用)の分厚くて重いものは、普通の北海道の旅では暑くて着てられないと思う。というのも北海道の列車内や室内は、暖房ガンガン状態なので、ウルトラライトダウンでも着てられないからだ。それに極寒用ダウンは、脱いだ後の収納に困ると思う。
私の場合は、Tシャツ+ソフトシェル+レインジャケットの3枚重ねを基本に、暑い時はレインジャケットを脱ぎ、寒い時はウルトラライトダウンジャケットに変更または追加という感じにこまめなレイヤリングで温度調節する。特に移動が多い旅は脱いだ服の収納まで計算に入れる必要がある。
■衣類:着替えベースレイヤー・他
●スタッフバッグ5L(ISUKA)
・速乾半袖Tシャツ2枚(J.G.S.D.F、他)
・速乾長袖Tシャツ1枚(Marmot)
・ヒートテックももひき1枚(UNIQLO)
・使用済みTシャツ入れ用トラベルポーチ(ダイソー)
・折りたたみハンガー
・S字フック
・ビニールひも
着替えベースレイヤー・他を入れているのはISUKA(イスカ)の「ウルトラライトスタッフバック5」という製品で、とても軽く(約20g)、手触りが良い。Tシャツは、基本的に途中で洗濯しながら使うので旅行日数にかかわらず基本的には上の枚数前後しか持たない。

イスカ(ISUKA) ウルトラライトスタッフバッグ5

J.G.S.D.F クールナイス半袖Tシャツ
上の写真は、洗濯したTシャツを干すのに使う折りたたみハンガー(携帯ハンガー)とアルミ製S字フック、ビニールひもだ。この折りたたみハンガーはAmazonで発見したチャイナ製のチープな物だが、軽量(1個約30g)で小さいので重宝している。S字フックとビニールひもは100均で売っているもの。

便利な携帯 ハンガー 5個入り
■衣類:着替え下着
●スタッフバッグ3L(ISUKA)
・使い捨て紙パンツ(ダイソー)
・使い捨てパンツ(ダイソー)
・使い捨て靴下(ダイソー)

イスカ(ISUKA) ウルトラライトスタッフバッグ3
数年前に「トラベル・サウナ用使い捨てブリーフ」という紙パンツをダイソーで発見してから、旅のレギュラーアイテムとなっている。これはとにかく軽くてかさばらず、使用後はゴミ箱に捨てるだけという手軽さと5枚で100円という安さが最高の商品。
以前はダイソーの1枚100円のパンツを日数分持って行って使い捨てにしていたが、今はサブにしたのでだいぶコストと容量が下がった。なお靴下はダイソーで1枚100円のものを日数分持って行って使い捨てにしている。
使い捨て下着のメリットは、洗濯の手間が省けて、さらに毎日少しづつ荷物が減るということ。
ウルトラライト系ダウンのメリットは、なんと言っても軽くて暖かいということである。さらに上のようなポーチ袋に圧縮して収納できるのでかさばらないのも最高だ。さらにダウンはミッドレイヤーとしてもアウターとしても使えるので便利。
これが例えばフリースジャケットとフリースパンツだと圧縮ができないのでかさばるし、やはりダウンに比べると重い。
■衣類:ミッドレイヤー上下
・ウルトラライト系ダウンジャケット(OUTDOOR RESEARCH)
・ウルトラライト系ダウンパンツ(PuroMonte)
実はダウンパンツは今回の旅で初めて導入したんだけど、これは冬の北海道の旅で必須と言っていいほど活躍した。
冬の北海道では、ヒートテックももひき+防水パンツだけだと我慢できないレベルではないがそれでもけっこう寒い。これにダウンパンツを追加すると、まったく寒くなくなる。さらにホテルでは、部屋着にもなるし、食事やコンビニなどちょっと外出する時もダウンパンツのままで大丈夫だ。
ダウンパンツは、PuroMonte(プロモンテ)というメーカーの「DOWN PANTS 70 WD011」というダウン量70gで軽量コンパクトかつ細身で重ね着も可能な製品。とても軽くて、たった210gほど。
ダウンジャケットは、OUTDOOR RESEARCH(アウトドアリサーチ)というメーカーの「Verismo Hooded Down Jacket」という細身のダウンセーターという重ね着に最適の製品。フードが付いているのに重さはたった350gほどしかない。

プロモンテ(PuroMonte) アウトドア ダウン パンツ 羽毛量約70g WD011
雨具と防寒アイテムは、いつでもすぐに出し入れできるようバックパックの背面ポケット及び左右ポケットに収納する。
バックパックのポケットには、旅の途中で飲み物や携帯食を入れたり、ゴミを一時的に入れたりとなにかと出し入れが多いので、雨具のようなかさばらない物に関しては落とさないように小型カラビナでバックパックのベルトなどにつないでおくと安心だ。
■雨具・防寒アイテム・他
●ULバックパック周囲ポケットなど
・折りたたみ傘(SEA TO SUMMIT)
・レインカバー(ISKA)
・小型カラビナ(SEA TO SUMMIT、ダイソー)
・オレンジ色の吸水クロス
・グローブ(berghaus)
・ネックウォーマー(berghaus)
なお冬の北海道を旅する場合、絶対に必要なのがグローブ(手袋)だ。グローブなしで長時間の撮影はまず不可能と思った方がいい。ネックウォーマーは日中晴れていれば必要ないが、雪が降っていたり、風が強い日は無いとかなりきつい。
なお「耳あて」や「ニット帽」は、使用頻度が低い割に、列車に置き忘れるなど紛失のリスクが高く、またアウターのフードで代用できるのでリストから除外した。ただ夜間の行動が多い旅なら持っていってもいいと思う。

SEA TO SUMMIT(シートゥサミット) トラベリングライト ポケットアンブレラ

SEA TO SUMMIT(シートゥサミット) アクセサリーカラビナ

Berghaus TOUCH SCREEN GLOVE
私が冬の北海道に着用していく服等は、ほぼ下記の物に固定している。なぜならそれしか持っていないからだ。
この中でも特に重要なのが防水のパンツとウインターブーツの組み合わせだ。冬の北海道はとにかく濡れるし、滑るので、防水かつ雪道でもグリップ性の高いものがベスト。
■着用していく服
・速乾Tシャツ(J.G.S.D.F、他)
・ソフトシェルジャケット(OUTDOOR RESEARCH)
・レインジャケット(patagonia)
・ヒートテックももひき1枚(UNIQLO)
・防水パンツ(MAMMUT)
・ベルト(patagonia)
・使い捨て紙パンツ(ダイソー)
・使い捨て靴下(ダイソー)
・ウインターブーツ(MERRELL)
・腕時計(SEIKO)
ベースレイヤーには吸湿・速乾性能の優れたTシャツを着用。私の場合、通常は半袖を使用し、本当に寒い日だけ長袖に変更。
ミドルレイヤーには、OUTDOOR RESEARCH(アウトドアリサーチ)の「Radiant Hybrid Hoody」というソフトシェルジャケット(上の写真)を着用。これは裏地がフリース素材になっていて、断熱性が高く暖かく軽くて柔らかくて細身のレイヤリングギア。ラインが細いのでこの上にダウンを着ることも可能だ。
シェルレイヤー(アウター)には、patagonia(パタゴニア)というメーカーの「Alpine Houdini Jacket」という超軽量レインジャケットを着用。これは風や雨を弾く薄手の防水ジャケットだ。たった約184gという超軽量なレインウェアで、GORE-TEX素材のレインジャケットに比べて半分ほどの重さ。しかもコンパクトに収納できる。本格的な登山には向かないかもしれないが、旅レベルでは十分な性能だ。
★Alpine Houdini Jacketについては、「【止まらないULへの衝動】Patagonia Alpine Houdini Jacket(パタゴニア アルパイン フーディニ ジャケット)」という記事で詳しくレビューしている。
冬の北海道では下半身のレイヤリングもかなり有効だと思う。ベースレイヤーにユニクロのヒートテック股引(ヒートテックタイツ)を着用し、ミドルレイヤーは気温によってダウンパンツで保温し、シェルレイヤーは防水パンツで風と水を防ぐ。
なお防水パンツは、MAMMUT(マムート)の「Splide Pants」というウェザープロテクションパンツを着用。サイドにベンチレーションジッパーが付いていて、動き続けた時など熱くなってきても一瞬でクールダウンすることができる。アルプス登山などにも対応した性能なので、防水・防風に関しては完璧。
シューズは、MERRELL(メレル)というメーカーの「MOAB POLAR WATERPROOF」という防水のウインターブーツを着用。雪の中や水たまりの中を歩いてもまったく浸水することがなく、とても快適。
★このSplide PantsとMOAB POLAR WATERPROOFについては「冬の北海道鉄道旅の装備(服装など)と演習」という記事で詳しくレビューしている。
腕時計はむろん完全防水の「セイコーダイバーズ SBDC031 SUMO」という私の旅用腕時計を着用。
★私の旅腕時計については「【止まらない衝動】 SEIKO ダイバーズウォッチ PROSPEX SBDC031 SUMO(スモー) 購入&レビュー」という記事で詳しくレビューしている。
以上が過去の旅を経て確立した「私の冬の北海道の装備」のすべてである。
総重量7kgには裏技を使わないと届かなかったが、約8kgまでは抑えられているので、現状はこれがベスト。

Outdoor Research Radiant Hybrid Hoody

セイコー プロスペックス ダイバー SBDC031
ちなみにこれまでの軽量化の影で、泣く泣くレギュラーアイテムから除外した装備は下記である。だいぶ軽量化した状態からのさらなる軽量化なので、個々の重量は大したことはないが、合わせるとかなりの軽量化になった。
なお除外アイテムは、旅の内容に応じて再採用することもある。
■リストから除外したアイテムと理由
・石鹸/シャンプー/歯ブラシ/歯みがき/カミソリ・・・ホテルで入手可能
・端末用簡易防水ケース・・・iPhone7Plusが防滴仕様だから
・トレッキングステッキ・・・旅の途中で登山がなければ使うことがない
・ワイヤー付ダイヤル錠・・・日本国内は安全
・耳あて/ニット帽・・・アウターのフードで代用
・ゲイター(レインスパッツ)・・・過去の旅で利用することがほぼ無かった
・サブバックパック・・・フル装備の移動旅では使う場面がない
・トゲ抜き・・・冬の旅ではトゲが刺さる場面が予想できない
・ポータブルスピーカー/ヘッドフォン・・・軽量化の為泣きながら削減
・カロリーメイト/非常食/携帯食・・・現地調達
・フリース素材のパンツ・・・重くてかさばるのでダウンパンツに変更
・フリースジャケット・・・重くてかさばるのでダウンジャケットに変更
とにかく、1gでも軽く!するには・・・
下記の物は絶対に持っていかないという鬼の決断が必要だ!
・過去の旅で一度も使わなかったもの
・もっと軽くてコンパクトな物に変更可能なもの
・現地調達できるもの
・不要になったもの
・旅の内容によっては不要なもの
・使う可能性がほぼ無いもの
・使うかどうかわからないもの
・無くても困らないもの
もしどうしても決断に迷ったら思い出してほしい・・・
必要なものはほとんどが旅先で買えるということを!
そう、普通の旅先なら、それがたとえ海外だったとしても、必要なものは何だって現地調達できるのだ。そういった手ぶら思考(手ぶらで生きる考え方)が極限までの軽量化を実現するのに大切なんだと、どこかの誰かが言っていたような気がする。
さあ今こそ装備を軽量化して、
ストレスフルな日常から抜け出し、
ストレスフリーな旅へ出かけよう!
この記事で紹介した製品のメーカー
GRANITE GEAR グラナイトギア →詳細
MAMMUT マムート →詳細
OUTDOOR RESEARCH アウトドアリサーチ →詳細
PuroMonte プロモンテ →詳細
J.G.S.D.F ジェイジィエスディエフ →詳細
Marmot マーモット →詳細
berghaus バーグハウス →詳細
patagonia パタゴニア →詳細
UNIQLO ユニクロ
MERRELL メレル →詳細
Ray-Ban レイバン →詳細
ISUKA イスカ →詳細
SEA TO SUMMIT シートゥサミット →詳細
SEIKO セイコー →詳細
MecArmy メックアーミー →詳細
ZEBRA ゼブラ →詳細
SOL ソル →詳細
Anker アンカー →詳細
Kashimura カシムラ →詳細
ELECOM エレコム →詳細
RoiCiel ロイシエル →詳細
DAISO ダイソー
OLYMPUS オリンパス →詳細
Panasonic パナソニック →詳細
Gopro ゴープロ →詳細
RICOH リコー →詳細
JOBY ジョビー →詳細
MindShiftGEAR マインドシフトギア →詳細
BLACKRAPID ブラックラピッド →詳細
HAKUBA ハクバ →詳細
ETSUMI エツミ →詳細
※ご注意:冬の北海道の旅は内容によってはかなりの危険が伴います。これはあくまでも個人的な装備ですので、参考にされる場合は自己判断でお願いします。
最初の頃の旅では、冬の北海道に対する経験不足と恐怖心から非常時を想定した多数の装備を持って旅をしてきたが、今回の旅では過剰な装備をだいぶ削減でき、大幅な軽量化が実現できた。
装備を軽量化して、ストレスフリーな旅を!
旅はもちろん日常の持ち物まで、あらゆる装備をグラム単位で極限まで軽量化と削減をすることは、私にとってすでにライフスタイルと言ってもいい。
泣きながら軽量化に取り組む主な理由は下記である。
1. 機動力を最大限に上げたい
2. 体力の消耗を最小限に抑えたい
3. 体調の悪化を最小限に抑えたい
4. 旅をより楽しむため
5. 命を守るため
6. LCCの機内持ち込み重量制限をクリアするため
荷物が重ければ、重い、つらい、苦しい、は当然のこととして、さらに肩や首、腰、膝、足首などに半端なく負担がかかるという深刻なデメリットが伴う。その結果、肩こり、首痛、頭痛、腰痛、ぎっくり腰、膝痛、足首痛、歩行困難、肉体疲労、筋肉痛、体調不良などのリスクが常時つきまとうし、それらはとてもストレスである。
荷物の軽量化の最大のメリットは、なんと言っても『移動が楽になる』と言うことだ。移動が楽になるのは旅をする上でとても重要。
移動が楽だから機動力が上がる(すばやく活動できる)。
移動が楽だから体力の消耗や体調の悪化も抑えられる。
機動力が上がり、体力の消耗や体調の悪化が抑えられるので、時間や気持ちに余裕ができ、旅をより楽しめる。
私の旅は、隣の駅まで歩くことが多い。だから毎日、約2時間以上、距離にして約10km以上は歩く。
前は15kgを超える荷物を背負って歩いたこともあったが、これだと歩くだけでもきつい状態なのに時間が押してくると急ぐしかないので体力は限界を超えるし、時間の余裕も無く、疲れて気持ちの余裕も無くなるので、道中は機械的にさっと撮影、人と話す時間はまったく無いといった感じで、移動するだけでいっぱいいっぱいの旅になりがち。
装備が軽くなってからは、体力的に楽になり、歩行速度も上がり、時間をある程度コントロールできるようなったので、道中じっくり撮影したり、地元の人と話しをしたりと旅をより楽しむ時間と気持ちの余裕ができた。
それに冬の北海道で心身が疲れた状態で歩くというのは、実はとても危険だ。なぜなら北海道の路面はとにかく滑るからだ。雪のない道でも日陰のところはアイスバーンになっていて、とにかく細心の注意を払う必要がある。冗談ではなく北海道では滑って転んで死亡ってのは本当にある話。
つまり装備の軽量化は、結果として命を守るためにも重要ということ。
また冬の北海道は路面凍結の他にも危険がいっぱいである。
特に危険なのがやはり気温だろう。冬の北海道は本気で寒い。マイナス5度くらいだと北海道民は「今日は温かいねー」なんて言うが、冗談じゃない、死ぬほど寒いから!そこに風が吹くと体感温度はぐっと下がる。さらに雪や雨が降れば、もう地獄である。大雪になるとあっという間に一面雪まみれで体はびしょぬれになり体温も下がってゆく。
そして本当にヤバイのが暴風雪や猛吹雪、ホワイトアウトなどの悪天候だ。猛吹雪に遭遇した時は、駅の待合室の中に避難しているのに命の危険を感じるほどの恐ろしさだった。もし猛吹雪に遭遇するのが市街地ならまだ安心だが、これが郊外だったらはっきり言って命の危険もあると思う。
装備が激重で、力尽きて死亡なんて...それだけは絶対に避けたい!
「命を守るため」とは大げさ感じるかもしれないが、これは冬の北海道に限った話ではないと思う。登山や未開の地の探検などはもちろんのこと、真夏や南国での旅でも、重い荷物はそれだけで体力を多く消耗するからだ。
例えば、海外旅行中に事件に巻き込まれて、M:Iのトム・クルーズのように全速力で逃げるような場面まで想定するのならば、装備の軽量化による体力の温存はまさに命を守ることになる。
ただしフル装備を持った移動が、空港からタクシー乗り場まで、またはバス停まで、バス停から駅まで、駅から徒歩10分以内のホテルまで、といったほとんど歩かない旅であれば、「命を守るため」とは大げさな話ではある。
そして近年は、どうしても軽量化せざる得ない理由もあって、それがLCC(格安航空会社)の機内持ち込み重量制限である。
2017年頃からLCC各社は重量の上限を一斉に引き下げた。例えば今回、北海道へ上陸する方法とし利用したバニラエア(現Peach)は、以前は10kgまでOKだったのを7kgまで減らされた。10kgを7kgってあまりにもひどすぎる話だ。さらに以前は重量チェックもわりと適当だったが、今はかなり厳密に行うようになったので大変だ。
私の場合、これまでの装備のアップデートですでに総重量9kgほどを実現していたので、約1kgの減量を実行し、さらに裏技を併用することで、持ち込み制限7kgをなんとかクリアさせることはできた。
裏技というのは、重量チェックの前に着用している服のポケットに重くて小さめの荷物を詰め込んで計量をパスする方法のこと。この方法で1kgくらいはなんとかなる。これまで何度もこの方法でLCCのエアアジアやバニラエアに乗ってきたが、服のポケットまでチェックされたことは一度もないので、おそらく問題のない正攻法なんだと思っている。
つまり今回の冬の北海道の装備 Ver.2.0のリストは、総重量8kg(裏技-1kg)+着衣ということになる。
なお私の場合はカメラが多いので、現状は裏技なしで7kgまで減らすのは厳しいが、普通の人ならコンデジ1台もしくはスマホのみだと思うので、このリストを参考にすれば7kg以内に抑えるのは余裕だと思う。
「素直に荷物を預ければいいじゃない!」
と言う人にはたぶん理解してもらえないと思うが、LCCの重量制限というのは、荷物を預けることを安易に選択し、旅のリスクとストレスを増やさない為の警告:WARNINGなんだと考えるようにしている。
「お前ULバックパッカーだろ?たった9kgで満足できるのか?ほら7kgまで規制してやるから、やってみろ!」ってね。
そもそもLCCで荷物を預けちゃったら追加費用が発生する訳だし、格安航空券の意味がない。それとロストバゲージ(預けた荷物の紛失)や大幅に待たされて予定が台無しになるというリスクも負う。
特に北海道の場合は、JRのダイヤが異常にシビアなので、空港から乗る列車が1、2本遅れるだけで、その後の予定がまったく変わってしまう。だからいつ出てくるかわからない荷物を待つことになると、初日の予定が立てづらくなるのである。
それになにより降機してからターンテーブルで荷物を待つ人たちを横目に即出口へ向かうのは、すごく楽だし、まさにストレスフリーでしょう!
前置き長くなったが、そろそろリストを公開していこう。
<私の冬の北海道の装備 Ver.2.0>
※リストの()カッコ内は、使っているメーカー名
まず荷物を入れるカバンは上の写真の2つを使用。
■ULバックパック(GRANITE GEAR)
■大型ウエストバッグ(MAMMUT)
装備の軽量化において特に重要な物がバックパックだ。基本的にバックパックというのは容量に対して重くなるので、荷物の量に合ったものを選ばないと、せっかくの軽量化も台無しになってしまう。
× 荷物多 → バックパック大 → 激重 ← ダメダメ
△ 荷物少 → バックパック大 → 重い ← 台無し
○ 荷物少 → バックパック小 → 軽い ← ベスト
30Lクラスのバックパックに収まれば理想的だが、私の場合だとメインカメラが入り切らず、別にカメラバッグが必要になるので、ウエストバッグと合わせて3個になってしまい、LCCの機内持ち込みができなくなる。しかもバックパックがパンパンで荷物の出し入れが大変になる。
次に80Lクラスの大型バックパックの場合だと、ウエストバッグまで入るほど余裕があるが、とにかく重い。一般的に80Lクラスのバックパックは2~3kgほどある。私の使っていた物は1.8kgほどだったが、それでも重いことに変わりはなかった。
現在使っているのは、GRANITE GEAR(グラナイトギア)というメーカーの「VIRGA 2」という54Lのもの。これはUL(ウルトラライト)バックパックというフレームレスのタイプでたった540gしかなく、とにかく軽い。
その代わりペラペラなのでパッキング(荷作り)がしずらいというデメリットもあるが、約90gのスリーピングマットを筒状にしてフレーム代わりに入れることで解消できる。それと合わせると630gほど。これは一般的な30Lのバックパックと比べても軽いので、装備全体の軽量化にULバックパックは欠かせないものとなった。
★このGRANITE GEAR VIRGA 2については「【止まらないULへの衝動】 GRANITE GEAR VIRGA 2(グラナイトギア ヴァーガ2)を買った」という記事で詳しくレビューしている。
私が重量の次に重視しているのは、防滴/防水の性能なんだけれど、旅用のバックパックに関しては防水のものは選べなかった。防水バックパックは、防水布、防水シートなど水に強い素材が採用されており、とにかく重いからだ。もし川を歩いて渡ることがあるような探検な旅なら必要なのかもしれないが、まあ普通は過剰だと思う。
それにULバックパックでもわりと簡単に完全防水は実現できる。しかもほとんど重くならずにだ。具体的には、中の荷物をすべて防水性の高い大きめのスタッフバッグに入れてしまうという方法だ。
普通の雨ならこれで十分浸水は防げる。バックパックにレインカバーを装着しても大雨の時は背中側から浸水することがあるので、むしろ内部で防水にする方が有効だと思う。もちろん大雨の時は「外側:レインカバー」+「内側:防水スタッフバッグ」にするので、ほぼ完全防水。
GRANITE GEAR(グラナイトギア) VIRGA 2
私が使っている物は、ISUKA(イスカ)というメーカーの「ウルトラライト ドライスタッフバッグ 20」と「ウルトラライト パックカバーL」という製品で、両方ともすごく軽いのでほとんど重量に影響しない。
ISUKA(イスカ) ウルトラライト ドライスタッフバッグ 20
ISUKA(イスカ) ウルトラライト パックカバーL
大型ウエストバッグはMAMMUT(マムート)というメーカーの 「WAISTPACK HIKE 8L」という大型のもの。もう何年も使い続けているが、とにかく大きくて使い勝手がいい。重さは約360gだが、大きさの割には軽いと思う。
なおウエストバッグは以前まではLCCの手荷物の一つにカウントされずに重量チェックもスルーされていたが、今はきっちり測られるようになったので、機内に持ち込める「手荷物1個 + 身の回り品 合計2つまで」の1つと考えるしかなくなった。

MAMMUT (マムート) 8L Waistpack Hike
ウェストバッグは肌身離さずが基本なので、ここには貴重品と移動中の使用頻度が高いものをすべて詰め込むことになる。
またメインカメラ以外のカメラ関連もここに入れるのは、LCCの機内持ち込み荷物の重量チェック時の裏技を一瞬にして完了させるためだ。空港についたらすぐさまウェストバッグ内のカメラやバッテリー、モバイルバッテリー、スマホをズボンのポケットに移動させる。これで1kg以上の荷物を隠すことができる。
■大型ウエストバッグ内
●小ウォレット緑 ※中身は別途参照
●大ウォレット青 ※中身は別途参照
●スマホiPhone7Plus ※中身は別途参照
・印刷物:タイムスケジュール
・印刷物:JR北海道路線図
・モバイルバッテリーPowerCore10000(Anker)
・Lightningケーブル(Anker)
・超小型懐中電灯(MecArmy)
・調光サングラス(Ray-Ban)
・老眼鏡(ダイソー)
・手帳用ボールペン(ZEBRA)
・サブカメラ OLYMPUS OM-D E-M5 MarkII
・サブレンズ OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6
・ウェアラブルカメラ Gopro HERO5 Black
・360度カメラ RICOH THETA S
・ミニ三脚ゴリラポッドMINI(JOBY)
・カメラ予備バッテリー2+1個
・レンズ拭きクロス
・ポケットティッシュ
・ウエットティッシュ
●小ウォレット緑内(GRANITE GEAR)
・現金
・クレジットカード
・キャッシュカード
・JRフリーパス ※北海道&東日本パス
●大ウォレット青内(ダイソー)
・印刷物:往路 航空機ウェブチェックインチケット
・印刷物:復路 航空機予約番号控え
・印刷物:空港バス予約書
・用途別に小分けした現金
・健康保険証
・運転免許証
・レンタカー会員証とETCカード ※レンタカー利用の場合
・予備クレジットカード
・予備キャッシュカード
・自宅の鍵
・非常用コンタクトレンズ
・メモ紙
・SIM取り出し用ピン
・予備SDカード各種
・カメラグリップ脱着用六角レンチ
・非常用超薄型モバイルバッテリー
●スマホiPhone7Plus内
・PDF:宿泊施設予約確認書 Hotel Voucher
・PDF:航空機関連書類等 ※予備
・PDF:空港バス予約書等 ※予備
・PDF:タイムスケジュール ※予備
・PDF:JR北海道路線図 ※予備
小ウォレット緑は、いわゆるメインの財布だ。GRANITE GEARの「Trail Wallet」という製品。軽量化を突き詰めると財布もやはりシンプルになる。
★この財布については「財布の中身の断捨離と大幅な軽量化とGRANITE GEAR TRAIL WALLET(グラナイトギア トレイルワレット)購入レビュー」という記事で詳しくレビューしている。
大ウォレット青には、とにかく紛失したら困る重要な物をひとまとめして入れる。使用頻度が低い物が中心で、用途が決まっている現金も分別してここに入れる。なおこの大ウォレット青は、実は100均ダイソー製のペラペラのウェストポーチのベルトをカットしたもの。以前はちゃんとしたトラベルウォレットを使っていたが、軽量化を追求した結果これになった。
基本的にはスケジュールや路線図などは印刷した紙を使うが、万が一紛失したときの為の予備をすべてPDFファイルでiPhoneの中にも入れておく。以前は予備も印刷した紙でバックパックの奥に忍ばせていたが、紙って意外と重いんだよねー。
本当は紙を完全になくしてiPhoneだけで完結できれば最高だが、実際にスケジュールなどを確認するのにかかる時間は約5秒ほど紙の方が速い。それにiPhoneだけだと万が一の紛失や故障の時に大変だ。つまりどっちにしろ紙も必要ということなのだ。
なおHotel Voucher(ホテル予約確認書)だけはiPhone内PDFだけで印刷はしない。国内でも海外でも基本的に名前を言うだけでほぼOKだからだ。ただ海外だとちゃんと予約が完了していても、予約がない(No Reservation)、部屋がない(Overbook)、ニ重請求(Double charges)、予約の条件と違う(Different from reserved conditions)など面倒なトラブルがたまにあるので、VoucherはPDFでもいいから絶対に用意しておく必要がある。
Anker PowerCore 10000

MecArmy X4S
ゼブラ 手帳用ボールペン T-3
M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6
■ULバックパック内
ULバックパック内の荷物は、大きく分けて、「日用品・他」、「電子機器」、「衣類」、「雨具・防寒アイテム・他」の4ジャンルをさらに用途や使用頻度等によって小分けしてパッキングしている。
まず日用品・他は、「ホテルでのみ使う物」と「移動中に使う物」の2つに分けて、必要な物がすぐに探せるようにしている。
■日用品・他:ホテルのみ使う物
●ポーチ小(SEA TO SUMMIT)
・コンタクトレンズ
・超小型ミラー
・アトマイザーにて香水
・爪切り
・マウスウォッシュ
・糸ようじ/歯間ブラシ
・ユンケル類状
・くすり等
・ばんそうこう
・ポケットティッシュ
日用品・他のホテルのみ使う物は、SEA TO SUMMIT(シートゥーサミット)というメーカーの「Toiletry Bag S」という軽量(約41g)で頑丈で撥水仕様のポーチに必要最小限の数に絞って収納。
なお「歯磨き」「使い捨てカミソリ」「石鹸」などは国内のホテル等にはまず置いてあるし、必要な時は旅先で入手できるのでリストから除外した。
SEA TO SUMMIT TLトイレタリーバッグS
ヤマダアトマイザー 5204
ユンケル黄帝顆粒 6包
■日用品・他:移動中に使う物
●ポーチ大(ISUKA)
・マイクロファイバー小型タオル(SEA TO SUMMIT)
・ビニール引きひも袋お風呂用
・トイレットペーパー芯抜き
・レジ袋1枚
・マスク
・ホカロン
・エマージェンシーブランケット(SOL)
・トラベルトレイケース
・メガネとメガネケース
・予備レンズPanasonic LUMIX G 20mm/F1.7 II ASPH.
・予備モバイル端末
・シガライター用USBアダプター※レンタカーで使用
日用品・他の移動中に使う物は、ISUKA(イスカ)というメーカーの「ウェザ-テックポ-チ 3」という軽量(約47g)で止水ファスナーを使用した防水性の高いポーチにまとめて、バックパック内上部に入れてすぐに取り出せるようにしている。
移動中に使う物としたが、中身は途中で温泉などに立ち寄った時に使う小型タオルと引きひも袋、緊急用トイレットペーパーやレジ袋、防寒用のマスクやホカロン、非常時用のエマージェンシーブランケットなどで、実際には「めったに使わない物」というのが正しいのかも。
ただこのポーチは、取っ手部分にカラビナを付けて腰にぶら下げることもできるので、荷物を減らして出かける時などにも活用している。また旅の途中で入手した物を大切に持ち帰る時にもこれに入れておく。
ISUKA(イスカ) ウェザ-テックポ-チ 3
SEA TO SUMMIT(シートゥサミット) テックタオル S ライム
SOL(ソル) アウトドア ヒートシート エマージェンシーブランケット 1人用
LUMIX G 20mm/F1.7 II ASPH.
トラベルトレイケースというのは、ホテルで貴重品などを上の写真のようにまとめて置いておく為の簡易トレイだ。
旅をしているといろんな物をうっかりホテルに置いてきてしまうことがあるが、数年前からこのトレイとその周辺にすべて置くように義務付けるようにしてからは、忘れ物をすることがほとんどなくなった。
電子機器は「メインカメラ・他」と「充電器類」の2つに分けて収納。
■電子機器:メインカメラ・他
●カメラケース(MindShiftGEAR)
・メインカメラOLYMPUS OM-D E-M1
・メインレンズOLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
・速写ストラップSHOT(BLACKRAPID)
・座布団カメラ用クッション(HAKUBA)
・クッションレンズポーチ(ETSUMI)
カメラケースは、MindShiftGEAR(マインドシフトギア)というメーカーの「UltraLight Camera Cover 20」というソフトタイプの軽量なもの。メインカメラは現地に着いてからは基本的に肩にかけて持ち運ぶので、カメラケースがハードなタイプだとバックパックの中でけっこう容量を食う。なので必然的に軽くてかさばらないこのカメラケースになった。
なお私がメイン機として愛用しているのはオリンパスのOM-D E-M1とM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROという製品。超強力な防塵・防滴・耐低温仕様のカメラとレンズなので、雨や雪が多くとても寒い冬の北海道でも、なんの気も使うことなく撮影ができるすごいカメラ。
とにかく旅の途中でカメラに気をつかう場面を極限まで減らしたければ、必然的にこのカメラになると思う。

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
BLACKRAPID SHOT ショルダーストラップ
HAKUBA カメラ用マルチクッションマット カメラ ざ・ぶとん M
■電子機器:充電器類
●メッシュポーチ(ダイソー)
・延長コード
・電源タップ+USB(Kashimura)
・USB充電器(Kashimura)
・オリンパス用充電器2台+ショートコネクタ2個
・MicroUSBケーブル(Anker)
・micro&TypeCマルチUSBケーブル(ELECOM)
・GoPro用TypeC-USBケーブル
・TypeC-Lightning変換アダプタ(RoiCiel)
充電器類は、本当に必要最小限だけに抑える必要がある。これらは見た目以上に重量がかさむからだ。いくら便利な物でも、なくても大丈夫なら持っていかない決断も必要だ。
★なお充電機器の軽量化については「旅に持っていくUSB充電器と電源タップ&延長コードの軽量化」という記事にも書いています。
何度も何度も検証を重ねグラム単位で軽量化していった結果が上の写真の充電器類一式である。これは4台のカメラとスマホの充電を毎晩完了させるために必要な最低限の装備である。
GoProとTHETAはUSB充電なので、USB充電器とケーブルだけで完結できるのがいい。もしオリンパスのミラーレス一眼もすべてUSB-C充電に対応してくれれば、かさばるバッテリーAC充電器を削減できて最高なんだが、今のところ最新のOM-D E-M1Xしか対応していない。いいかげんにしろオリンパスと声を大にして言いたい!
OLYMPUS リチウムイオン電池充電器 BCN-1
3Aカンパニー 電源変換プラグ メガネタイプ-2P変換
RoiCiel USB-CからLightning変換アダプタ
衣類は、「着替えベースレイヤー・他」、「着替え下着」、「ミッドレイヤー上」、「ミッドレイヤー下」の4つに分けて収納。衣類はとにかくかさばるし意外と重いので、これを極限まで減らせるかが、ULバックパッカーへの登竜門となる。
またそのもの自体が軽量なのはもちろんだがさらに、かさばらず、夏は涼しく、冬は温かく、乾きやすく、動きやすい、そんな高機能な服でそろえたい。具体的には速乾素材、ストレッチ素材、機能性インナー、ウルトラライトダウン、防水素材、撥水素材、透湿素材、保温素材など。
デニム(ジーンズ)は、重くて、かさばるし、夏は暑くて、冬は寒く、乾きにくく、ストレッチ性が無いので、私の旅には完全にNG。
またダウンでも極寒用(冬山登山用)の分厚くて重いものは、普通の北海道の旅では暑くて着てられないと思う。というのも北海道の列車内や室内は、暖房ガンガン状態なので、ウルトラライトダウンでも着てられないからだ。それに極寒用ダウンは、脱いだ後の収納に困ると思う。
私の場合は、Tシャツ+ソフトシェル+レインジャケットの3枚重ねを基本に、暑い時はレインジャケットを脱ぎ、寒い時はウルトラライトダウンジャケットに変更または追加という感じにこまめなレイヤリングで温度調節する。特に移動が多い旅は脱いだ服の収納まで計算に入れる必要がある。
■衣類:着替えベースレイヤー・他
●スタッフバッグ5L(ISUKA)
・速乾半袖Tシャツ2枚(J.G.S.D.F、他)
・速乾長袖Tシャツ1枚(Marmot)
・ヒートテックももひき1枚(UNIQLO)
・使用済みTシャツ入れ用トラベルポーチ(ダイソー)
・折りたたみハンガー
・S字フック
・ビニールひも
着替えベースレイヤー・他を入れているのはISUKA(イスカ)の「ウルトラライトスタッフバック5」という製品で、とても軽く(約20g)、手触りが良い。Tシャツは、基本的に途中で洗濯しながら使うので旅行日数にかかわらず基本的には上の枚数前後しか持たない。
イスカ(ISUKA) ウルトラライトスタッフバッグ5
J.G.S.D.F クールナイス半袖Tシャツ
上の写真は、洗濯したTシャツを干すのに使う折りたたみハンガー(携帯ハンガー)とアルミ製S字フック、ビニールひもだ。この折りたたみハンガーはAmazonで発見したチャイナ製のチープな物だが、軽量(1個約30g)で小さいので重宝している。S字フックとビニールひもは100均で売っているもの。
便利な携帯 ハンガー 5個入り
■衣類:着替え下着
●スタッフバッグ3L(ISUKA)
・使い捨て紙パンツ(ダイソー)
・使い捨てパンツ(ダイソー)
・使い捨て靴下(ダイソー)
イスカ(ISUKA) ウルトラライトスタッフバッグ3
数年前に「トラベル・サウナ用使い捨てブリーフ」という紙パンツをダイソーで発見してから、旅のレギュラーアイテムとなっている。これはとにかく軽くてかさばらず、使用後はゴミ箱に捨てるだけという手軽さと5枚で100円という安さが最高の商品。
以前はダイソーの1枚100円のパンツを日数分持って行って使い捨てにしていたが、今はサブにしたのでだいぶコストと容量が下がった。なお靴下はダイソーで1枚100円のものを日数分持って行って使い捨てにしている。
使い捨て下着のメリットは、洗濯の手間が省けて、さらに毎日少しづつ荷物が減るということ。
ウルトラライト系ダウンのメリットは、なんと言っても軽くて暖かいということである。さらに上のようなポーチ袋に圧縮して収納できるのでかさばらないのも最高だ。さらにダウンはミッドレイヤーとしてもアウターとしても使えるので便利。
これが例えばフリースジャケットとフリースパンツだと圧縮ができないのでかさばるし、やはりダウンに比べると重い。
■衣類:ミッドレイヤー上下
・ウルトラライト系ダウンジャケット(OUTDOOR RESEARCH)
・ウルトラライト系ダウンパンツ(PuroMonte)
実はダウンパンツは今回の旅で初めて導入したんだけど、これは冬の北海道の旅で必須と言っていいほど活躍した。
冬の北海道では、ヒートテックももひき+防水パンツだけだと我慢できないレベルではないがそれでもけっこう寒い。これにダウンパンツを追加すると、まったく寒くなくなる。さらにホテルでは、部屋着にもなるし、食事やコンビニなどちょっと外出する時もダウンパンツのままで大丈夫だ。
ダウンパンツは、PuroMonte(プロモンテ)というメーカーの「DOWN PANTS 70 WD011」というダウン量70gで軽量コンパクトかつ細身で重ね着も可能な製品。とても軽くて、たった210gほど。
ダウンジャケットは、OUTDOOR RESEARCH(アウトドアリサーチ)というメーカーの「Verismo Hooded Down Jacket」という細身のダウンセーターという重ね着に最適の製品。フードが付いているのに重さはたった350gほどしかない。
プロモンテ(PuroMonte) アウトドア ダウン パンツ 羽毛量約70g WD011
雨具と防寒アイテムは、いつでもすぐに出し入れできるようバックパックの背面ポケット及び左右ポケットに収納する。
バックパックのポケットには、旅の途中で飲み物や携帯食を入れたり、ゴミを一時的に入れたりとなにかと出し入れが多いので、雨具のようなかさばらない物に関しては落とさないように小型カラビナでバックパックのベルトなどにつないでおくと安心だ。
■雨具・防寒アイテム・他
●ULバックパック周囲ポケットなど
・折りたたみ傘(SEA TO SUMMIT)
・レインカバー(ISKA)
・小型カラビナ(SEA TO SUMMIT、ダイソー)
・オレンジ色の吸水クロス
・グローブ(berghaus)
・ネックウォーマー(berghaus)
なお冬の北海道を旅する場合、絶対に必要なのがグローブ(手袋)だ。グローブなしで長時間の撮影はまず不可能と思った方がいい。ネックウォーマーは日中晴れていれば必要ないが、雪が降っていたり、風が強い日は無いとかなりきつい。
なお「耳あて」や「ニット帽」は、使用頻度が低い割に、列車に置き忘れるなど紛失のリスクが高く、またアウターのフードで代用できるのでリストから除外した。ただ夜間の行動が多い旅なら持っていってもいいと思う。
SEA TO SUMMIT(シートゥサミット) トラベリングライト ポケットアンブレラ
SEA TO SUMMIT(シートゥサミット) アクセサリーカラビナ
Berghaus TOUCH SCREEN GLOVE
私が冬の北海道に着用していく服等は、ほぼ下記の物に固定している。なぜならそれしか持っていないからだ。
この中でも特に重要なのが防水のパンツとウインターブーツの組み合わせだ。冬の北海道はとにかく濡れるし、滑るので、防水かつ雪道でもグリップ性の高いものがベスト。
■着用していく服
・速乾Tシャツ(J.G.S.D.F、他)
・ソフトシェルジャケット(OUTDOOR RESEARCH)
・レインジャケット(patagonia)
・ヒートテックももひき1枚(UNIQLO)
・防水パンツ(MAMMUT)
・ベルト(patagonia)
・使い捨て紙パンツ(ダイソー)
・使い捨て靴下(ダイソー)
・ウインターブーツ(MERRELL)
・腕時計(SEIKO)
ベースレイヤーには吸湿・速乾性能の優れたTシャツを着用。私の場合、通常は半袖を使用し、本当に寒い日だけ長袖に変更。
ミドルレイヤーには、OUTDOOR RESEARCH(アウトドアリサーチ)の「Radiant Hybrid Hoody」というソフトシェルジャケット(上の写真)を着用。これは裏地がフリース素材になっていて、断熱性が高く暖かく軽くて柔らかくて細身のレイヤリングギア。ラインが細いのでこの上にダウンを着ることも可能だ。
シェルレイヤー(アウター)には、patagonia(パタゴニア)というメーカーの「Alpine Houdini Jacket」という超軽量レインジャケットを着用。これは風や雨を弾く薄手の防水ジャケットだ。たった約184gという超軽量なレインウェアで、GORE-TEX素材のレインジャケットに比べて半分ほどの重さ。しかもコンパクトに収納できる。本格的な登山には向かないかもしれないが、旅レベルでは十分な性能だ。
★Alpine Houdini Jacketについては、「【止まらないULへの衝動】Patagonia Alpine Houdini Jacket(パタゴニア アルパイン フーディニ ジャケット)」という記事で詳しくレビューしている。
冬の北海道では下半身のレイヤリングもかなり有効だと思う。ベースレイヤーにユニクロのヒートテック股引(ヒートテックタイツ)を着用し、ミドルレイヤーは気温によってダウンパンツで保温し、シェルレイヤーは防水パンツで風と水を防ぐ。
なお防水パンツは、MAMMUT(マムート)の「Splide Pants」というウェザープロテクションパンツを着用。サイドにベンチレーションジッパーが付いていて、動き続けた時など熱くなってきても一瞬でクールダウンすることができる。アルプス登山などにも対応した性能なので、防水・防風に関しては完璧。
シューズは、MERRELL(メレル)というメーカーの「MOAB POLAR WATERPROOF」という防水のウインターブーツを着用。雪の中や水たまりの中を歩いてもまったく浸水することがなく、とても快適。
★このSplide PantsとMOAB POLAR WATERPROOFについては「冬の北海道鉄道旅の装備(服装など)と演習」という記事で詳しくレビューしている。
腕時計はむろん完全防水の「セイコーダイバーズ SBDC031 SUMO」という私の旅用腕時計を着用。
★私の旅腕時計については「【止まらない衝動】 SEIKO ダイバーズウォッチ PROSPEX SBDC031 SUMO(スモー) 購入&レビュー」という記事で詳しくレビューしている。
以上が過去の旅を経て確立した「私の冬の北海道の装備」のすべてである。
総重量7kgには裏技を使わないと届かなかったが、約8kgまでは抑えられているので、現状はこれがベスト。
Outdoor Research Radiant Hybrid Hoody
セイコー プロスペックス ダイバー SBDC031
ちなみにこれまでの軽量化の影で、泣く泣くレギュラーアイテムから除外した装備は下記である。だいぶ軽量化した状態からのさらなる軽量化なので、個々の重量は大したことはないが、合わせるとかなりの軽量化になった。
なお除外アイテムは、旅の内容に応じて再採用することもある。
■リストから除外したアイテムと理由
・石鹸/シャンプー/歯ブラシ/歯みがき/カミソリ・・・ホテルで入手可能
・端末用簡易防水ケース・・・iPhone7Plusが防滴仕様だから
・トレッキングステッキ・・・旅の途中で登山がなければ使うことがない
・ワイヤー付ダイヤル錠・・・日本国内は安全
・耳あて/ニット帽・・・アウターのフードで代用
・ゲイター(レインスパッツ)・・・過去の旅で利用することがほぼ無かった
・サブバックパック・・・フル装備の移動旅では使う場面がない
・トゲ抜き・・・冬の旅ではトゲが刺さる場面が予想できない
・ポータブルスピーカー/ヘッドフォン・・・軽量化の為泣きながら削減
・カロリーメイト/非常食/携帯食・・・現地調達
・フリース素材のパンツ・・・重くてかさばるのでダウンパンツに変更
・フリースジャケット・・・重くてかさばるのでダウンジャケットに変更
とにかく、1gでも軽く!するには・・・
下記の物は絶対に持っていかないという鬼の決断が必要だ!
・過去の旅で一度も使わなかったもの
・もっと軽くてコンパクトな物に変更可能なもの
・現地調達できるもの
・不要になったもの
・旅の内容によっては不要なもの
・使う可能性がほぼ無いもの
・使うかどうかわからないもの
・無くても困らないもの
もしどうしても決断に迷ったら思い出してほしい・・・
必要なものはほとんどが旅先で買えるということを!
そう、普通の旅先なら、それがたとえ海外だったとしても、必要なものは何だって現地調達できるのだ。そういった手ぶら思考(手ぶらで生きる考え方)が極限までの軽量化を実現するのに大切なんだと、どこかの誰かが言っていたような気がする。
さあ今こそ装備を軽量化して、
ストレスフルな日常から抜け出し、
ストレスフリーな旅へ出かけよう!
この記事で紹介した製品のメーカー
GRANITE GEAR グラナイトギア →詳細
MAMMUT マムート →詳細
OUTDOOR RESEARCH アウトドアリサーチ →詳細
PuroMonte プロモンテ →詳細
J.G.S.D.F ジェイジィエスディエフ →詳細
Marmot マーモット →詳細
berghaus バーグハウス →詳細
patagonia パタゴニア →詳細
UNIQLO ユニクロ
MERRELL メレル →詳細
Ray-Ban レイバン →詳細
ISUKA イスカ →詳細
SEA TO SUMMIT シートゥサミット →詳細
SEIKO セイコー →詳細
MecArmy メックアーミー →詳細
ZEBRA ゼブラ →詳細
SOL ソル →詳細
Anker アンカー →詳細
Kashimura カシムラ →詳細
ELECOM エレコム →詳細
RoiCiel ロイシエル →詳細
DAISO ダイソー
OLYMPUS オリンパス →詳細
Panasonic パナソニック →詳細
Gopro ゴープロ →詳細
RICOH リコー →詳細
JOBY ジョビー →詳細
MindShiftGEAR マインドシフトギア →詳細
BLACKRAPID ブラックラピッド →詳細
HAKUBA ハクバ →詳細
ETSUMI エツミ →詳細
スポンサード リンク

ひと言でいいので、気軽にコメントしていってください!
あなたのそのひと言がこのブログ運営の原動力なのです。よろしくお願いします。
あなたのそのひと言がこのブログ運営の原動力なのです。よろしくお願いします。
関連記事:旅と旅写真