ホーチミン(ベトナム)のATMでクレジットカードを吸い込まれた!
2016.07.18 (Mon) : 旅と旅写真
先月のおっさんミャンマー・タイ・カンボジア・ベトナムの旅の帰国3日前のホーチミン(ベトナム)で、ちょっと深刻なトラブルが発生したので、その時の事を書いておこうと思う。
↓旅の様子は「うぇぶかにほん公式ツイログ2016年6月古い順」を見て!
≫おっさんミャンマー・タイ・カンボジア・ベトナムの旅のツイログ
それは、ホーチミン(ベトナム)のATMでクレジットカードを吸い込まれるという緊急事態だった。
ホーチミン最後の夜、余ったベトナム ドン(VND)を使い切ろうと思い、ベトナム版バックパッカーの聖地と言われるブイビエン通り(Bui Vien Street)へ初めて行ってみた。
このブイビエン通りは、白人を中心に外国人たちでとても賑わっており、街歩きでは一度も見かけなかった日本人の姿もちらほら。さらにベトナム人の若者、バーやマッサージの呼び込みのお姉ちゃん、怪しい客引きのお兄さん、物売りの子供、ストリートパフォーマー、危険なバイクタクシーのおっさんども、物乞い、泥酔して暴れているマッチョな白人、ひったくり・スリっぽい人などなどあらゆる種類の人々がネオンと大音量の音楽で騒がしい通りに溢れていた。
「うわぁーめっちゃカオスってるなー!」
一人だったので白人グループで混み合っている大きなバーに入る気にはならず、わりと空いていて一人の客が目についたこじんまりしたバーに入って、この旅の思い出をつまみにビールを飲んでダラダラしていた。
ベトナム入りしてからは、腹下したり、バイクに轢かれたり、道に迷ったり、ボラれたり、突然スコールでずぶ濡れになったり、灼熱地獄で死にそうになったりと、これまでのミャンマー・タイ・カンボジアまでの旅とは一転し、過酷な状況に次々と襲われた。
「まあでも、ここまで生きてこれた訳だし、ま、いいか!」
正直、あまりいい思い出がないベトナムだったが、翌日脱出できると思ったら気が緩んでしまいついついベロベロになるまで飲んだくれてしまった。いや海外で一人で飲んだくれるのは非常にヤバイってわかっちゃいるが、この日はなんか気分が良かったのだ。たぶんそれは、これまでの旅の計画がなんだかんだうまくいったという達成感からなんだと思う。
ちなみにこの時に飲んだのは、サイゴンビール(Sai gon)というホーチミンシティのローカルビール。これがまたさっぱりした軽い味わいで、東南アジアの暑い夜に最高に合うのでゴクゴクと水のように飲めちゃう。タイのビールで言うとシンハー(SINGHA)3分の1とチャーン(Chang)3分の2を足した感じかな?チャーンが好きな人なら美味いと思う。
そんな感じで結局、お店の人におごった分を入れるとかなりの量の酒を注文し、自分が何本飲んだかも覚えていない状態でチェック・プリーズ。
お会計金額は忘れたが、ベトナムドンの残りが300000VND(日本円で1500円ほど)足りない!
「オーノー(なんてこった)、ノーベトナムドン(ベトナムドンが足りない)、ノースリーゼロゼロゼロゼロゼロドン(300000VND足りない)、アイムソーリー ATM OK?(申し訳ない、ATMでいいかな?)、クレジットカード、ATM、OK?(クレジットカードがあるからATMで)、ホェアーイズATM?(ATMはどこですか?)」
とりあえずお店の人にわけわからん英語で金が足りないと伝えるとすぐ近くのATMに連れていってくれた。
それが写真の赤いATM、TECHCOM BANK ATMだった。
時刻は現地時間の深夜0時を回ったくらいだった。両替所に比べこんな深夜でも金を引き出せるのはATMのメリットだとその時は思っていた。この後、とんでもない事態に遭遇するまでは・・・。
かなり酔っ払っていたので、特に何も考えずにカードを挿入口へ入れた。
そして画面を注視。
「ん、ん、何だこれは!?」
そこには一見英語のようだが、まったく読み取れない単語が並んでいた。とりあえず適当に操作、しかしやはり読み取れない単語が並ぶ。
思考が停止したまま数十秒が経過、やがてそれがベトナム語だと理解した。
「これ読めない、無理これ」
そこで一度、キャンセルしようと下のキャンセルボタンを押してみたが、なぜかカードが戻らない。
「あれ?カードが戻らない・・・」
おかしいと思いつつ、やむえず予想で操作を続行してみるも、お金はもちろんカードも出てこない、というかいくら操作しても、それが有効な感じが全くしない手応えのない反応である。
「ヤバイな、これカード飲まれただろ・・・」
それはまさしく海外ATMでたまに起こるというクレジットカードの吸い込みというトラブルだった。
一緒に居たバーの人に状況を説明すると、掲示されていた電話番号へかけろと言われたが、携帯電話も無いしベトナム語も話せないので、お願いだから代わりに聞いてくれと頼むと、しぶしぶだが電話してくれた。
電話で聞いてもらった話によるとカードの取り出しには5日ほどかかるとのことだったが、翌日には出国するので無理だと伝えてもらった。
とにかくもうどうにもならなそうなので、カードを取り返すのはあきらめて、今必要な支払いをどうするかを考える。
一応、予備でもう一枚カードを持っていたが、それも引き込まれたらマジで終わるので、もうこれ以上、こんなベトナムの街角に設置された危険な深夜のATMにカードを入れる事はできない。
それでもまだ気持ちに余裕があったのは、多少の日本円とドル札を隠し財布やその他の場所に非常用として分散して忍ばせてあるのが分かっていたからだった。探してみるとすぐに20ドル札を発見し、とりあえず支払いを済ますことができた。
「こんな事なら最初からドルを探せばよかった・・・」
まさか最後の最後にこんな仕打ちが待っていたとは思いもしなかった。ベトナム恐るべし。
≫この一件についてのTweetがこちら
ホテルへ戻ってから、念のためカード会社のウェブサイトにログインして、カード機能を利用停止に設定した。
ホテルのフロントの人に今回の一件について相談をしたら、ベトナムではATMのカードの吸い込みはよくあるらしく、その人も過去に1度吸い込まれた事があると言っていた。
それで今回の海外ATMカード吸い込み事件での教訓として下記が重要だと思った。
・店舗窓口が併設していない街角の単独ATMは避ける
・深夜など窓口が開いていない時間帯のATMの利用は避ける
・日本語なしATMを利用する時はネットの使い方ガイドなどで予習
・酒に酔っている時はできるだけ利用を避ける
・それでも利用する時は操作ミスに細心の注意を払う
・万が一カードを吸い込まれた時の為に予備で別のカードも持って行く
それと海外ATMカード吸い込み事件の原因はちょっとわからないけど推測だと下記かな?
・ATMが故障していた
・ATMの操作を間違えた
・ATMの操作に時間をかけ過ぎた
・カードの裏表もしくは挿入方向を間違えた
帰国後にカード会社の人に原因を聞いてみたけど、はっきりした原因はわからないんだと。ただ海外ATMにはセキュリティの一貫として操作やカード自体が不審だと判断されると安全の為にクレジットカードを吸い込んでロックする機能が組み込まれている仕様の物が多いんだとか。なぜカードを吸い込んでロックする必要があるのかは不明なんだとか。
日本へ帰国後、カード会社に連絡し事情を説明したら、本来は紛失の場合は有料になるカードの再発行を無料にしてくれて、約10日くらいで新しいカードを手にすることができたよ。
ちなみに今回、引き込まれたカードは、VISAデビットカードと銀行キャッシュカードの機能が一体となったソニー銀行のSony Bank WALLETというやつ。VISAデビットカードとは、世界中のVisa加盟店で使ったその場で銀行口座から即時に利用代金を引き落とすことができ、通常のクレジットカードと異なり預金口座残高の範囲内で利用するサービス。もちろん海外ATMから現地通貨にして引き出せる。
海外では余分な現金はできるだけ持ち歩きたくないので、WALLETなこのカードを財布代わりとして活用していたが、こんな落とし穴があるとは思いもしなかった。まあ通常のクレジットカードも持っていたのでなんとかしのげたが、もしこれ一枚だけだったら、最終日のバンコクはホントにメシ抜きだった(苦笑)。
ベトナムのホーチミン・シティに行く人は、ATMのクレジットカードの吸い込みトラブルにはくれぐれもご注意ください。
では、また

D21 地球の歩き方 ベトナム 2016~2017 (地球の歩き方D21)
「東洋のパリ」と呼ばれるコロニアルシティ・ホーチミンや歴史ある古都ハノイでは、街歩きやベトナム料理、雑貨ショッピングを満喫。人気急上昇中のリゾート・ダナンや幻想的なランタンの光が郷愁を誘う街ホイアン、神秘的な景勝地ハロン湾など数々の世界遺産も。多彩な魅力が溢れるベトナムを旅するのに最適なガイドブック。
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このブイビエン通りは、白人を中心に外国人たちでとても賑わっており、街歩きでは一度も見かけなかった日本人の姿もちらほら。さらにベトナム人の若者、バーやマッサージの呼び込みのお姉ちゃん、怪しい客引きのお兄さん、物売りの子供、ストリートパフォーマー、危険なバイクタクシーのおっさんども、物乞い、泥酔して暴れているマッチョな白人、ひったくり・スリっぽい人などなどあらゆる種類の人々がネオンと大音量の音楽で騒がしい通りに溢れていた。
「うわぁーめっちゃカオスってるなー!」
一人だったので白人グループで混み合っている大きなバーに入る気にはならず、わりと空いていて一人の客が目についたこじんまりしたバーに入って、この旅の思い出をつまみにビールを飲んでダラダラしていた。
ベトナム入りしてからは、腹下したり、バイクに轢かれたり、道に迷ったり、ボラれたり、突然スコールでずぶ濡れになったり、灼熱地獄で死にそうになったりと、これまでのミャンマー・タイ・カンボジアまでの旅とは一転し、過酷な状況に次々と襲われた。
「まあでも、ここまで生きてこれた訳だし、ま、いいか!」
正直、あまりいい思い出がないベトナムだったが、翌日脱出できると思ったら気が緩んでしまいついついベロベロになるまで飲んだくれてしまった。いや海外で一人で飲んだくれるのは非常にヤバイってわかっちゃいるが、この日はなんか気分が良かったのだ。たぶんそれは、これまでの旅の計画がなんだかんだうまくいったという達成感からなんだと思う。
ちなみにこの時に飲んだのは、サイゴンビール(Sai gon)というホーチミンシティのローカルビール。これがまたさっぱりした軽い味わいで、東南アジアの暑い夜に最高に合うのでゴクゴクと水のように飲めちゃう。タイのビールで言うとシンハー(SINGHA)3分の1とチャーン(Chang)3分の2を足した感じかな?チャーンが好きな人なら美味いと思う。
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とりあえずお店の人にわけわからん英語で金が足りないと伝えるとすぐ近くのATMに連れていってくれた。
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時刻は現地時間の深夜0時を回ったくらいだった。両替所に比べこんな深夜でも金を引き出せるのはATMのメリットだとその時は思っていた。この後、とんでもない事態に遭遇するまでは・・・。
かなり酔っ払っていたので、特に何も考えずにカードを挿入口へ入れた。
そして画面を注視。
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そこには一見英語のようだが、まったく読み取れない単語が並んでいた。とりあえず適当に操作、しかしやはり読み取れない単語が並ぶ。
思考が停止したまま数十秒が経過、やがてそれがベトナム語だと理解した。
「これ読めない、無理これ」
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「あれ?カードが戻らない・・・」
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とにかくもうどうにもならなそうなので、カードを取り返すのはあきらめて、今必要な支払いをどうするかを考える。
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・深夜など窓口が開いていない時間帯のATMの利用は避ける
・日本語なしATMを利用する時はネットの使い方ガイドなどで予習
・酒に酔っている時はできるだけ利用を避ける
・それでも利用する時は操作ミスに細心の注意を払う
・万が一カードを吸い込まれた時の為に予備で別のカードも持って行く
それと海外ATMカード吸い込み事件の原因はちょっとわからないけど推測だと下記かな?
・ATMが故障していた
・ATMの操作を間違えた
・ATMの操作に時間をかけ過ぎた
・カードの裏表もしくは挿入方向を間違えた
帰国後にカード会社の人に原因を聞いてみたけど、はっきりした原因はわからないんだと。ただ海外ATMにはセキュリティの一貫として操作やカード自体が不審だと判断されると安全の為にクレジットカードを吸い込んでロックする機能が組み込まれている仕様の物が多いんだとか。なぜカードを吸い込んでロックする必要があるのかは不明なんだとか。
日本へ帰国後、カード会社に連絡し事情を説明したら、本来は紛失の場合は有料になるカードの再発行を無料にしてくれて、約10日くらいで新しいカードを手にすることができたよ。
ちなみに今回、引き込まれたカードは、VISAデビットカードと銀行キャッシュカードの機能が一体となったソニー銀行のSony Bank WALLETというやつ。VISAデビットカードとは、世界中のVisa加盟店で使ったその場で銀行口座から即時に利用代金を引き落とすことができ、通常のクレジットカードと異なり預金口座残高の範囲内で利用するサービス。もちろん海外ATMから現地通貨にして引き出せる。
海外では余分な現金はできるだけ持ち歩きたくないので、WALLETなこのカードを財布代わりとして活用していたが、こんな落とし穴があるとは思いもしなかった。まあ通常のクレジットカードも持っていたのでなんとかしのげたが、もしこれ一枚だけだったら、最終日のバンコクはホントにメシ抜きだった(苦笑)。
ベトナムのホーチミン・シティに行く人は、ATMのクレジットカードの吸い込みトラブルにはくれぐれもご注意ください。
では、また
D21 地球の歩き方 ベトナム 2016~2017 (地球の歩き方D21)
「東洋のパリ」と呼ばれるコロニアルシティ・ホーチミンや歴史ある古都ハノイでは、街歩きやベトナム料理、雑貨ショッピングを満喫。人気急上昇中のリゾート・ダナンや幻想的なランタンの光が郷愁を誘う街ホイアン、神秘的な景勝地ハロン湾など数々の世界遺産も。多彩な魅力が溢れるベトナムを旅するのに最適なガイドブック。
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Yukaさん (2017-02-19) edit
はじめまして。
たのしく読ませていただきました。
わたしもこれまで深夜特急のようなバックパッカー旅をしてきて、いろんなびっくり体験をしましたが、こんなこともあるんですね。
来月ホイアンへ行く予定で、いつものようにATMから現地通貨を引き出すつもりだったので、とっても参考になりました。
アジアはかなり辺境も巡りましたが、ベトナムは初めてなのでたのしみです。
わたしもいい写真を撮れたらいいな。
たのしく読ませていただきました。
わたしもこれまで深夜特急のようなバックパッカー旅をしてきて、いろんなびっくり体験をしましたが、こんなこともあるんですね。
来月ホイアンへ行く予定で、いつものようにATMから現地通貨を引き出すつもりだったので、とっても参考になりました。
アジアはかなり辺境も巡りましたが、ベトナムは初めてなのでたのしみです。
わたしもいい写真を撮れたらいいな。
ひと言でいいので、気軽にコメントしていってください!
あなたのそのひと言がこのブログ運営の原動力なのです。よろしくお願いします。
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